本研究の目的は、我々の提案する遍在する認知(Ubiquitous Cognition)の概念に基づく新しいインタフェースシステム(ITACOシステム)を構築することである。ITACOシステムとは、ユーザの個人情報を持つエージェントが、環境に存在するメディア問を移動(migrate)しながら、文脈(状況)に応じた一貫性のあるユーザ支援を行うものである。つまり、本システムのエージェントは、普段はユーザの衣服上にいてユーザと日常的なインタラクションを行うが、支援が必要になったときは衣服から環境にあるユビキタスコンピュータやロボットに移動して、一貫性のある継続的なユーザ支援を行う。本研究ではこのITACOシステムを実装し、システムの有効性を心理実験により検証した。
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