研究課題/領域番号 |
17650077
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
筧 一彦 中京大学, 情報科学部, 教授 (90262930)
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研究分担者 |
川合 信幸 名古屋大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (30335062)
河原 英紀 和歌山大学, システム工学部, 教授 (40294300)
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キーワード | 感情音声知覚 / モーフィング率 / ベクトル量表示 / 平均音声 / 表情知覚 / 知覚特性 / 感情知覚の特徴空間 / 中間表現 |
研究概要 |
(1)高品質音声分析変換合成法:これまで用いてきた高品質な感情音声の変換合成法法においては、感情音声の物理的特徴を担う、1)時間周波数座標系、2)STRAIGHTスペクトログラム、3)非周期性生指標マップ、4)基本周波数などがあるが、従来のやりかたではそれらを独立に変化・操作するためには手数を要した。感情音声間のモーフィング時のモーフィング率をスカラー量からベクトル量に拡張することにより、上記4要因を独立に操作することを可能とした。これにより感情音声の知覚空間をより詳細に調べる今後の実験の刺激作成を可能とした。 (2)モーフィングオブジェクト概念の導入:これまでのモーフィング法においては、2つの感情音声間のモーフィングのみが可能であったが、モーフィングオブジェクトの概念を導入することによって、任意の個数の感情音声間でのモーフィングを可能とした。これにより、基本7感情にもとづく音声の中間的領域の感情音声刺激や多数話者による感情音声表現の平均的音声刺激の作成が可能となった。これにより感情音声の知覚空間解明の普遍性を高める。 (3)スペクトル対応点の自動設定: 従来のモーフィング法では、異なる感情音声間のスペクトル対応点を視察により設定することが必要であり、対応点の設定の良さがモーフィング音声の品質に影響する場合があった。この点を改良するため、対応点の自動設定法についての検討を進めた。 (4)感情音声の知覚特性:感情音声の知覚特性を検討するうえで、それに先行して極めて多数存在する表情の知覚特性に関する研究の調査を進めた。表情知覚とこれまでに得られた感情音声の知覚特性を対比した検討を行った。
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