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2006 年度 実績報告書

課題遂行中のサルにおけるボルタメトリー法による細胞外伝達物質の測定

研究課題

研究課題/領域番号 17650088
研究機関東北大学

研究代表者

筒井 健一郎  東北大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (90396466)

キーワードドーパミン / 線条体 / ボルタメトリ
研究概要

パブロフ型の確率報酬課題(条件刺激として視覚刺激を呈示してから数秒の遅延の後に、無条件刺激として特定の確率でジュースを与える課題。特定の視覚刺激が、それぞれ、0%、20%、40%、60%、80%、および100%の報酬確率と対応する。)を被験体に訓練した。課題を遂行中に、被験体の線条体において、単一ニューロン活動を記録するとともに、ボルタメトリ法を用いた細胞外ドーパミン濃度の測定を行った。
被験体は、遅延期間中にリッキング(報酬としてジュースが出てくるノズルを舐める行動)を行ったが、条件刺激によって示された報酬確率が高いほどこのリッキングの頻度が高かったので、被験体が条件刺激の意味を理解していたことを示していた。
課題遂行中に、線条体から単一ニューロン活動を記録したところ、それらの多くが、条件刺激の提示期に一過性の反応を示した。条件刺激によって示された報酬確率が高いほど、この一過性の反応の強さが強くなった。したがって、線条体のニューロンの多くが条件刺激によって示された報酬確率を表現していることが明らかになった。
次年度から、同じ被験体を用いて、課題遂行中にボルタメトリによるドーパミン濃度の測定を線条体において行う予定である。ボルタメトリ測定については、麻酔下の被験体において、線状体に投射するドーパミン作動性細胞が多数存在する黒質を電気刺激すると、一過性に多量(100uMol)のドーパミンが計測されることを確認している。黒質のドーパミン細胞の反応特性から、条件刺激呈示に伴ってドーパミンが放出され、その放出量が、条件刺激によって示された確率が高くなるほど多くなることが期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Odor-driven activity in the olfactory cortex of an in vitro isolated guinea pig whole brain with olfactory epithelium.2007

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa T, Sato T, Shimizu A, Tsutsui K, de Curtis M, IijimaT
    • 雑誌名

      Journal of Neurophysiology 97

      ページ: 670-679

  • [雑誌論文] Impairment of the discrimination of the direction of single-whisker stimulation induced by the lemniscal pathway lesion.2007

    • 著者名/発表者名
      Narumi T, Nakamura S, Takashima I, Kakei S, Tsutsui K, Iijima T
    • 雑誌名

      Neuroscience Research 57

      ページ: 579-586

  • [雑誌論文] Domain-related differentiation of working memory in the Japanese macaque (Macaca fuscata) frontal cortex : a positron emission tomography study2007

    • 著者名/発表者名
      Kojima T, Onoe H, Hikosaka K, Tsutsui K, Tsukada H, Watanabe M
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience 25

      ページ: 2523-2535

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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