研究概要 |
X線CTスキャンにより代表的なラボラトリーマウスの全身ボリュームデータを昨年度に引き続き採取した。本年度計測を行ったマウスは以下の通り:129,BLB/c,HMI,ZBN,PGN2,M.Spretus and PWK。これらをボリュームレンダリングし、全身骨格像を観察するためのアニメーションを作成した。上記の系統に加え、C3H,C57BL/6 and MSM/Msを含む10系統のボリュームデータから頭蓋骨を抽出し、ポリゴンモデルを作成した。特に、B6とMSMの頭蓋骨をモーフォメトリックに基づき形態を比較するための準備(ランドマークの設定)を開始した。昨年度作成した後肢ポリゴンモデルを改良した(冗長な辺とある種のトポロジーを削除し、ポリゴン数を適切な数に減らした)。Neuromuscular Biomechanics Iabの開発したSIMMの関節記述言語を用いて、歩行異常を示すミュータントマウスの後肢骨格モデルを作成した。さらに、マウス及びヒトの解剖学的な知見に基づき、後肢筋肉の一部をアクチュエーターモデルに基づきモデル化し、SIMMのインターフェースからインターラクティブに操作できるようにした。この筋骨格系モデルにマップ予定の行動データ(マーカーの軌道データ)のクリーンアップ(ノイズの除去やラベリング)を行った。ミュータントマウスの行動から採取した軌道データを用いて、マーカーの動きを視覚的に提示するためのアニメーションを作成した。セグメンテーションをインハウスで行うための環境を整備し、ミュータントマウスの前肢のセグメンテーションを開始した。これらの成果について、2つの招待講演で発表を行った。
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