研究課題/領域番号 |
17650123
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
米川 博通 (財)東京都医学研究機構, 東京宇都臨床医学総合研究所, 参事研究員(副所長) (30142110)
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研究分担者 |
多屋 長治 (財)東京都医学研究機構, 東京宇都臨床医学総合研究所, 研究員 (90175456)
設楽 浩志 (財)東京都医学研究機構, 東京宇都臨床医学総合研究所, 研究員 (90321885)
石井 里絵 (財)東京都医学研究機構, 東京宇都臨床医学総合研究所, 研究員 (00425688)
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キーワード | 遺伝子改変マウス / ホモ接合体 / ヘミ接合体 / リアルタイムPCR / ジンドーセージ / 簡易鑑定法 / 導入遺伝子コピー数 / 比較Ct法 |
研究概要 |
トランスジェニックマウス(Tgマウス)において、より正確かつ簡便な導入遺伝子量の測定をリアルタイムPCR法により行うための研究・開発を実施した。実験材料となるTgマウスについては、ヘミ接合体として系統維持を行った。ホモ接合体を得るためには、ヘミ接合体同士の交雑を行い、試料DNAの絶対量を基準値として導入遺伝子数をリアルタイムPCR法により測定する方法(1)によって、ホモ・ヘミ接合体および野生型マウスの鑑定法を用いて3者を区別した。測定の対象となる導入遺伝子については、リアルタイムPCRに最適なプライマーを設計し、反応効率等の最適化を実施した。測定法としては、解析のために内在性コントロールを基準として対象となる遺伝子量を算出する相対的定量法(ΔΔCt法)および人工的に合成したDNAを用いた絶対定量法について検討を行った。相対定量法の検討を行う過程において、ΔΔCt法によるホモ・ヘミ接合体の判別法(2)を構築し、先の(1)の方法との有用性における比較検討を行った。ΔΔCt法のために、導入遺伝子のほかに内在性遺伝子に特異的なプライマーを設計し、両者の増幅効率を予備検討し、比較Ct法に適用できることを確認した。これらの条件検討をもと、実際に幾つかのTg系統におけるホモ・ヘミ接合体の判別を行った。(2)の方法は(1)と比較した場合、2種類のプライマーセットをデザインしそれぞれのPCR反応効率がほぼ同等となるように条件設定を行うため、より厳密な予備検討とそのための複雑な作業を要した。しかし条件設定後は比較的容易に作業できることから、比較Ct法による判別はより多数の個体を処理するのに適した方法と考えられる。現在、これらの方法によるTgマウスにの接合性判定の技術提供のために、基盤整備(Web上にての公開等)を行っている。一方、絶対定量法による導入遺伝子コピー数の測定についても検討中である。
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