研究課題/領域番号 |
17650177
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂入 洋右 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (70247568)
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研究分担者 |
征矢 英昭 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (50221346)
木塚 朝博 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (30323281)
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キーワード | 実験系心理学 / セルフコントロール / リラクセーション / 気分 / 軽運動 / ストレスマネジメン |
研究概要 |
本研究の目的は、一般の健康な成人あるいは老人や子どもが、イキイキと活動し(心の活性度)、ゆったりと休息し(心の安定度)、快適に生活すること(心の快適度)を促進するために、日常生活における自分の心理状態をモニタリングし、身体技法を用いて心の調子(心調)をセルフコントロールする「身心の自己調整システム」を開発することである。 すでに、心の活性度・安定度・快適度を携帯電話あるいはコンピュータを用いて自己測定(セルフ・モニタリング)する心理状態測定プログラムを開発していたのでこれを活用し、ストレッチ、軽運動、歩行、筋弛緩法、自律訓練法など様々な身体技法の有する心理・生理状態の変容効果を測定し、その有効性を検討した。結果として、全ての技法が心理状態の改善(心の安定度・活性度・快適度の上昇)に有効であったが、特に、ストレッチと軽運動が作業成績の維持に、自律訓練法が生理的疲労の回復に有効であった。次に、快適なリラクセーション効果(心の安定度の上昇)をもたらす技法として筋弛緩法と自律訓練法を、快適なアクティベーション効果(心の活性度の上昇)をもたらす技法としてストレッチと軽運動を用いた「身心の自己調整システム」を試作した。現在は、一般成人50名を被験者として、日常生活の中で毎日2回2ヶ月間、心理状態をセルフモニタリングし、身体技法を用いてセルフコントロールする研究を実施し、その有効性を確認した。 17年度において、身心の自己調整システムを試作してその有効性を一部確認することができたので、今後は、多くの被験者を対象にこのシステムを実施し、心理状態のセルフモニタリングの信頼性と妥当性、身体技法を用いたセルフコントロールの有効性と安全性を検証していく。
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