研究課題/領域番号 |
17650208
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
渡辺 尚彦 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80175132)
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研究分担者 |
坂本 静男 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00266032)
橋本 俊彦 了徳寺大学, 健康科学部, 准教授 (60266830)
西村 英樹 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00318122)
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キーワード | 高血圧 / 遺伝子多型 / 運動 / 血圧 / 日内変動 |
研究概要 |
高血圧患者において昼夜の血圧変動が極端に大きい高振幅血圧日内変動は佐室心筋重量、脳卒中発症頻度、尿中蛋白尿の程度と関連すると言われ、臓器障害のリスクファクターと考えられている。運動負荷試験により血日内変動の振幅が増強する。本年度は、正常血圧者における最大運動負荷トレッドミル検査による血圧日内変動への影響を検討することを中心に研究を行った。健常血圧者を対象に、高血圧家族歴の有無を確認したのち後、30分間隔48時間のABPM測定を最大運動負荷トレッドミル検査前後で計48時間記録した。解析は、得られたデータを基に、single cosinor法を用い、24時間周期を求め、統計学的に求めたリズムの中線(MESOR)と振幅(Amplitude)を産出した。最大運動負荷トレッドミル検査は、symtom-limited法でBruceプロトコルによる最大運動負荷を実施した。対象者全体では運動負荷後の心拍数のMESORの上昇が認められたが、血圧のMESORは変化しなかった。Double amplitude(2×amplitude)は血圧・心拍数ともに差がなかった。しかし、両親いずれか一方の高血圧歴の有無でamplitudeを比較検討すると、高血圧歴を有するものでは負荷後の収縮期血圧のamplitudeが有意に高かった。また、トレッドミル運動負荷時の最大血圧と運動負荷前後のamplitrudeの差にも正の相関が認められた。運動による血圧上昇度や収縮期血圧24時間変動への影響には何らかの遺伝的要因の関与が示唆された。
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