研究概要 |
平成17年度,本研究では,ネットワークを用いた授業について「ネットワークを用いた授業をするためのシステムの検討」(以下システム),「システムを用いた授業の内容,授業実践及び授業評価」(以下授業)から検討を行った。 1 経過 (1)システム システムについては,既にこうした研究をしているところの視察(幌延町)と,企業(NTT東日本,日立ソフト)が持っている技術について検討した。 ・幌延町:過去に文部省の指定(「へき地高度情報通信システム利用」)を受けており,調査を行った(11/7)。 ・TV会議システム,ウェブを用いた会議システム(NTT)(4/27,5/20,6/2),デジタルボード,タブレット(日立ソフト)(6/22)などについてのデモを行ってもらい,本研究での利用可能性を探った。 (2)授業 ・日本科学教育学会(9/8-9/11),幌延中学校の実践(6/22)などを検討した。 ・授業の実践:今回は北海道教育大学附属旭川小学校において理科の授業(4年生2学級,単元名「水のすがた」,フェニックス(NTT)を行った(11/8)。 2 結果 次の3点が明らかになった。 (1)授業の内容:交流授業では,長期の交流が続かない。そのため,交流授業ではなく理科の授業を行うこと。その際,(1)目標を共有しながら授業展開はそれぞれの教師の展開で行い,発表会をシステムを使って共有する(パフォーマンス課題の開発と実施を含む),(2)問題解決型の授業を行い,その授業自体をシステムを使って共有する。このどちらかが実施可能であること。 (2)システム:多様なTV会議システムが開発されているが高価である。そのため,画像の質は落ちるが,ウェブカメラなどを用いた安価なシステムを用いること。音声が重要であること。 (3)教師相互の事前検討:この点が重要である。事前の打ち合わせ(直接会う)や,システムを用いた打ち合わせを計画段階に位置づけること。また,場合によってはウェブ教材(教師用・生徒用)などを開発し共有することが必要である。
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