研究概要 |
本研究では,各国で科学技術人材の戦略的育成をめざして展開されているMOT(Management of Technology)プログラムについて,我が国の科学技術人材育成の現状と「科学研究を支える専門家の育成」という観点から分析し,我が国の高等教育で展開されるにふさわしい教育プログラムのフレームの提案を試みる。 世界各国でMOT人材育成プログラムが展開しているが,我が国においては関連分野の寄せ集めか、経営学に偏った観点からの展開がほとんどであり,科学研究を支える専門家育成の立場から検討されているとは言い難い,今後,我が国でより効果のあるMOTプログラムが展開されるためには,蓄積された科学教育研究の知見を介した分析を加えることでより望ましいプログラムが構築できると考える。第2年次では,昨年度に収集したデータを分析するとともに,新しいフレームの提案を試みた。 1.文献・資料の収集とデータベース整備 初年度に引き続き,MOT人材育成,理工系大学・大学院教育改革に関する国内外の高等教育,科学技術政策,科学教育関連著書,論文,資料を収集し,分析した。収集した文献・資料は,データベース化した。 2.MOT人材育成に取り組んでいる先端的な理工系大学・大学院の実地調査データの分析 初年度において,先駆的にMOT人材育成に取り組んでいる諸外国・国内の理工系大学・大学院を実際に訪問し,実際的な資料をインタヴューなどの手法により収集したデータを本格的に分析した。 3.MOT人材育成ための要件の明確化とプログラムのフレームの提案 MOT人材育成のための要件の明確化を図りながら,プログラムのフレーム試案を提案した。 4.研究成果の公表 6件の雑誌論文,2件の図書として,上記1〜3の研究成果を発表した。
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