研究課題
本研究での実施の概要は、以下のとおりである。1.入試講演会国立大学入学者選抜研究連絡協議会第6回大会にて、「実際のセンター試験データ解析例と作問へのフィードバック」(植野真臣)として、入試の方法に関する講演をおこなった。2.入試シンポジウムの開催日本行動計量学会第33回大会に特別シンポジウムとして「入試と学力試験のデータ分析とその環境整備」を開催した。3.ナレッジ・マネジメント・システムの開発イントラネット上で動作する入試業務のためのナレッジ・マネジメント・システムを開発している。システムの特徴は以下のとおりである。1)入試センター試験のデータより、IRT(Item Response Theory 項目応答理論)や信頼性などの情報を自動的に計算し、提示する機能を持つ。2)テスト作成に関する方法をシステム上のビデオ等で教え、テスト構成者が情報共有できる。3)複数のテスト構成者が、インターネット上で協働してテスト構成を行うことを支援する協働テスト構成支援システムを開発した。最初にテストデータベースを用意し、それを用いてインターネット上でテスト構成を、一人、三人、五人と増やして行わせた。これらを複数のグループに行わせた結果、テストの妥当性(内容のミスのなさ)は、協働者の人数が増えるに従い、高くなることがわかったが、テストの信頼性(各項目の正誤とテスト得点との相関を項目の信頼性といい、その平均をテスト信頼性と呼ぶ)では、人数にはまったく関係なかったことがわかった。むしろ、人数が増えるとテスト構成に時間がかかりすぎ、信頼性が経る方向にあることがわかった。そこで、本システムでは、IRTを用いて構成中のテストの信頼性の予測値を計算し、次に選ぶべきテスト項目を推薦するというシステムを開発した。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
日本テスト学会誌 3・1
ページ: 21-38
Educational Technology Research 28
ページ: 59-69
E-Learn 2005-World Conference on E-Learning in Corporate, Government, Healthcare, and Higher Education
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Educational Technology Research 1
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国立大学入学者選抜研究連絡協議会第6回大会、「入試研究のためのデータ分析」セミナー講演会テキスト