研究課題/領域番号 |
17651021
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 禎彦 京都大学, 工学研究科, 教授 (10184657)
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研究分担者 |
越後 信哉 京都大学, 工学研究科, 講師 (70359777)
大河内 由美子 京都大学, 工学研究科, 助手 (00391079)
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キーワード | 水道水 / 飲料水 / リスクコミュニケーション / トリハロメタン / 不安感 |
研究概要 |
水道水質に関する情報公開技術を検討する前に、水道水のリスクに対して人々が抱いているイメージを因子分析法を用いて把握した。データ収集のためには、大阪府内で高度浄水処理による水道水が供給されている市区町村の約3000世帯を対象とするアンケート調査を行った。この結果、水道水に対する認知の軸となっている因子(親近感、未知性、安心感など)を抽出できた。また、水道水の安心感や不安感を形成する主な要素についても提示した。さらに、飲用形態や性別といった需要者特性によって、水道水に対する認知構造が異なることを示した。 ついで、因子モデルを用いて因子得点を推定した後、パス解析を行うことにより、リスク認知における潜在的因子間の因果関係を考慮した構造モデルを構築した。これをもとに、水道水質の安心感を構成する因子と、それに影響する因子(水道原水、上水道施設、水道水質に関する親近感、未知性、安心感や情報量など)からみた各種項目の位置づけ、役割と限界について考察を行った。例として、不安感の軽減には、与えられる情報の量が重要であるものの、その影響の相対的重要度を推定することが可能となった。
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