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2005 年度 実績報告書

酸素吹き込みによる微生物活性化のバイオリーチングへの適用性

研究課題

研究課題/領域番号 17651046
研究機関大阪大学

研究代表者

竹本 正  大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (60093431)

研究分担者 西川 宏  大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (90346180)
キーワードバクテリアリーチング / プリント配線板 / リサイクル / 酸素 / クロモバクテリウムビオラセウム / 金
研究概要

Chromobacterium violaceum(以下C.violaceumと略す)は好気性細菌であり,シアンの生成と分解を行うことができ,廃棄物からのAu等有価金属の回収が可能であるが,シアンの生成及び分解速度が遅い.本研究では本細菌におけるシアンの生成と金属溶解速度の向上を図り,廃プリント基板などからのバイオリーチングへの適用性を検討することを目的とした.
C.violaceum以外にもシアンを生成する可能性が報告されている合計4種類の細菌について,シアン生成量を,YP培地を用いて測定したところ,C.violaceumが最大濃度1.0mmol/Lを記録した.他の細菌では最大0.2mmmol/Lであった.したがって,本研究ではC.violaceumを用いてAuの溶解速度を向上させる研究を実施した.
複合培地を用いた実験で,シアン生成濃度は,細菌の増殖期に最大となり,定常期や死滅期ではでは減少していくことがわかった.減少するのは本バクテリアのシアン分解能力が働くためであると考えられ,本機能を利用することにより,【シアン生成→貴金属溶解→シアン分解→シアン回収】の環境に優しい貴金属回収システムが構築できる可能性があることがわかった.
本溶液中にAu粉末あるいは金めっきプリント基板を浸せきするとAuの溶解がみられた.しかし,その溶解速度は遅く,金めっきプリント基板では0.07μmのAuの溶解に400h程度を要した.溶液中の酸素濃度を測定すると,細菌の増殖期で酸素濃度が0.01mmol/L程度と極端に低下していることがわかった.そこで,溶液中に強制的に酸素を吹き込こんだところ,酸素濃度が3倍程度上昇し,Au溶解速度も3倍程度に増大することが確認できた.現在,生成シアン濃度の上昇やAu溶解速度の高速化を目指して,培地成分条件の検討を実施している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Low Environmentally Impact Recovery of Gold using Cyanide Producing Bacteria2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshito Kita
    • 雑誌名

      Proc.4th International Symposium on Environmentally Conscious Design and Inverse Manufacturing

      ページ: P-23:1-P-23:4

  • [雑誌論文] 細菌を用いた貴金属の環境低負荷型リサイクル2005

    • 著者名/発表者名
      竹本 正
    • 雑誌名

      化学と工業 58・11

      ページ: 1342-1344

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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