研究課題/領域番号 |
17651068
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中谷 亮一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60314374)
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研究分担者 |
山本 雅彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029160)
遠藤 恭 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50335379)
白土 優 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70379121)
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キーワード | 情報記憶デバイス / 磁性メモリ / 磁化状態 / 磁性層 / 反強磁性層 / 交換相互作用 / 磁気抵抗効果 / 微細加工プロセス |
研究概要 |
新世代の情報記憶メモリであるMRAM(Magnetic Random Access Memory)の記憶容量を飛躍的に大きくするための基礎技術を確立することを目的として、リング形状を有する磁性メモリセルについて検討を行った。面内の磁界で情報の書き込みが可能な非対称形状のリング型(リングの一部を切り取った構造)のメモリセルに対し、再生を可能にする磁化の固定された層(磁化固定層)について検討を行った。 (1)外径800nm、内径400nm程度のNi-Fe/Mn-Ir積層リングセルの磁化過程を詳細に検討した。上記積層リングセルの磁化過程は、Ni-Fe層厚により大きく変化し、Ni-Fe層厚が15nmより薄い時には、印加磁界の向きにかかわらず、リングセルは一定の磁化の向きを有するが、Ni-Fe層厚が20nmより厚い場合には、磁化の固定が行えないことを明らかにした。 (2)どの向きに磁界を印加しても、常に同じ磁化状態に戻る磁化固定層を得るための最適なNi-Fe層厚は15nmであることを明らかにした。 (3)磁化過程を計算するシミュレータを用いた検討を行った。磁化固定層の磁化過程において、静磁エネルギー、ゼーマンエネルギー、磁性層と反強磁性層との交換エネルギーと比較して、磁性層内の交換エネルギーは2桁程度低く、その寄与は無視できることを明らかにした。また、零磁界近傍では、ゼーマンエネルギーの寄与も無視できるようになるため、静磁エネルギー、および、磁性層と反強磁性層との交換エネルギーにより、磁化状態が決定されることがわかった。
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