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2006 年度 実績報告書

機能性を有するマイクロ・ナノバブルの基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17651085
研究機関有明工業高等専門学校

研究代表者

氷室 昭三  有明工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (90165134)

キーワードマイクロバブル / ナノバブル / 水素結合 / 生理活性作用 / 界面活性剤 / 衝撃波 / 収縮 / 蒸留水
研究概要

1)マイクロバブルの収縮挙動について明らかにした.120μm以上のマイクロバブルは,時間が経過してもそのまま大きさを維持しているかしだいに大きくなることを見出した,おそらく発生時の状態を保ちながら水面まで上昇して大気中に逃散すると思われる.一方,120μm以下のバブルは収縮して徐々に小さくなっていくことを見出した.マイクロバブルは気泡径が120μm程度を境に挙動が異なることがわかった.また,マイクロバブルの収縮は,単にマイクロバブルの大きさに依存することなく,環境条件によっては120μm以下のマイクロバブルでも膨張しうる場合があることを見出した.そこで,蒸留水を40℃に調節した恒温水槽内でマイクロバブルを発生させて,得られたマイクロバブルを顕微鏡で観察した結果,120μm以上のマイクロバブルも収縮した.しかも,40μmのマイクロバブルは室温でバブリングしたものは6分ほど消失するまでの時間を要したが,40℃で発生したものは2分程度で消失した.したがって,マイクロバブルは発生した環境でその挙動が大きく異なると考えられる.
3)マイクロバブルに洗浄効果があることを見出したが,その効果には直接作用と間接作用がある、ことを見出した.直接作用としては,マイクロバブルは水中で収縮し,消滅するときに衝撃波が発生するが,おそらくそれが汚れを洗浄物質から剥離させるか,汚れを直接破壊して液中に分散させ,洗浄する作用である.一方,間接作用は,マイクロバブルが水分子間に形成している水素結合を切断することで表面張力を低下させ,水を対象物に浸透しやすくすることで洗浄する作用である.さらに、25℃一定の洗剤溶液をマイクロバブル処理することで表面張力が上昇することがわかった.これは,親水基と疎水基を持つ溶液において,マイクロバブル処理することにより,マイクロバブルと疎水基が作用することよって,界面活性剤を含む水溶液の表面張力が上昇すると考えた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] マイクロバブルの物理化学的特性2007

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      化学工学 Vo1.71, No.3

      ページ: 165-169

  • [雑誌論文] マイクロバブルを用いた新しい洗浄方法2007

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      混相流研究の進展II(年会講演会2006論文精選集) No.2

      ページ: 39-45

  • [雑誌論文] マイクロバブル技術による洗浄効果2006

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      第1回マイクロ・ナノ技術シンポジウム講演論文集 No.1

      ページ: 19-24

  • [雑誌論文] 微細気泡を用いた洗浄技術2006

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      日本混相流学会年会講演会2006講演論文集

      ページ: 15-16

  • [雑誌論文] マイクロバブルを用いた新しい洗浄方法2006

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      日本混相流学会年会講演会2006講演論文集

      ページ: 56-67

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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