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2007 年度 実績報告書

機能性を有するマイクロ・ナノバブルの基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17651085
研究機関有明工業高等専門学校

研究代表者

氷室 昭三  有明工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (90165134)

キーワードマイクロバブル / ナノバブル / 水素結合 / 生理活性作用 / 界面活性剤 / 衝撃波 / 収縮 / 蒸留水
研究概要

化合物をマイクロバブルによって分解できるかを明らかにした.有機化合物を形成している原子間の結合を切断するエネルギーをマイクロバブルがもっているどうかを明らかにするために,2.6×10-5mol/1の4-エチルフェノール水溶液1dm3をマイクロバブルでバブリングし,その水溶液の蛍光強度を測定した.この水溶液の蛍光強度がバブリング時間とともに減少し,バブリングによる消光作用を示したが,このとき極大の蛍光強度を示す波長のシフトは見られなかった.蛍光スペクトルのシフトが見られなかったことから,マイクロバブルが原子間の結合を切断していないことを見出すことができた.
洗剤を含む水溶液をマイクロバブルで処理し,一定時間ごとに採取した溶液の表面張力を測定したところ,マイクロバブル処理前の洗剤溶液の表面張力は,濃度に依存して低下が大きくなるが,マイクロバブル処理後の洗剤水溶液における表面張力は上昇していることを見出した.これは洗剤の臨界ミセル濃度以下では,一般に,洗剤分子は空気に接している海面に集合する.ところが,水中にマイクロバブルが存在すると洗剤分子が気泡との海面に集合し,水中に分散するため,バブリングによって表面張力が時間とともに増加することを見出した.
マイクロバブルで処理した仕込み水でつくった焼酎と通常の方法でつくった焼酎との味の違いを味覚センサで測定した.マイクロバブルで活性化した酵母でつくった焼酎の味が大きく変化するのを見出した.味覚には甘味,塩味,苦味,酸味,うま味があるが,ここではうま味の成分であるグルタミン酸ナトリウムの1mmol/1溶液についても測定したところ,マイクロバブルで仕込んだ焼酎が,グルタミン酸ナトリウムの応答に近づくことを見出した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] マイクロバブルによる洗浄技術2007

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      環境技術 36

      ページ: 701-706

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 有明海の環境改善にも一役2007

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 雑誌名

      電気学会誌 127

      ページ: 434

  • [学会発表] 地域再生とマイクロバブル2008

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 学会等名
      水・環境技術研究会
    • 発表場所
      神戸市ユニティ
    • 年月日
      2008-03-22
  • [学会発表] マイクロバブルによるノリ網への洗浄効果2008

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 学会等名
      高専シンポジウム協議会
    • 発表場所
      久留米市石橋文化センター
    • 年月日
      2008-01-26
  • [学会発表] マイクロバブルで処理したアルコール水溶液の性質2007

    • 著者名/発表者名
      氷室昭三
    • 学会等名
      日本混相流学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      2007-06-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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