研究概要 |
研究対象地域は、これまでに研究の蓄積があるシベリアおよびアラスカの北方林を例とした。現地観測およびさまざまな実験を行うことにより、次のような成果を得た。 1.サイバーフィールドに関する情報理論の検討 XML, UML, Onthologyなどの手法を用いた情報モデリングに関する検討を行った。これらの手法を複合して用いることにより、情報学的手法をフィールドにおける情報に適用することが可能であることが示唆された。 2.大量データのシミュレーション技法に関する検討 GRIDコンピューティングにおける高速計算手法の検討を行った。計算に当たっては北海道大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻システム共創情報学研究室所有の16ノード並列計算機を使用した。使用したプログラムは地域気象シミュレーションMM5であり、パラメータの変更や計算範囲の変更などにより、シミュレーション技法の検討を行った。今後は、シミュレーションの最適化を行い、効率的かつ高速計算を目指して、プログラムの改良を進める予定である。 3.実フィールドにおける情報収集方法の確立 GPSを用いた空間位置の同定方法を効率化し、属性付加に関する検討を行った。また、位置収集や属性付加に関する現地観測・調査を行った。その結果、高精度GPSを用いた効率的な現地観測の方法およびGISソフトウエアを使用した属性付加方法を確立した。今後は、こうした手法をフィールド情報学の中で応用していく。
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