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2006 年度 実績報告書

多機能ウイルスベクターの開発:siRNAの効果判定のためのポリオウイルスベクター

研究課題

研究課題/領域番号 17651114
研究機関長浜バイオ大学

研究代表者

伊藤 正恵  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (10201328)

研究分担者 柴田 真理  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助手 (70367902)
キーワードsiRNA / ポリオウイルス / 増殖抑制 / 検出系 / 発現ベクター
研究概要

本研究は、外来遺伝子を搭載した組み換えポリオウイルスの増殖を指標にして、siRNAの効果を迅速かつ簡便に検出し定量化できる評価系を開発することを最終目標としている。昨年度は、ポリオウイルス遺伝子に対するRNA干渉効果を判定する条件について検討し、ポリオウイルス遺伝子に対するRNA干渉の程度には、ウイルス増殖の抑制と非常に密接な相関関係があること、ウイルス増殖の抑制は、細胞変性(死)の抑制として観察され、これは、RT-PCRによるRNAの定量や、特異抗体を用いた蛋白発現量の検出などの複雑な手順を経ることなく、顕微鏡による目視で検出することが可能であることを確認した。
本年度は、(1)T7RNAプロモーターの下流にポリオウイルスワクチンSabin1株を挿入し、カプシド遺伝子をGFP遺伝子に組換えてポリオウイルスベクター(PVB-GFP)を、(2)T7プロモーターの下でポリオウイルスカプシド蛋白質を発現するプラスミド(pcDNA-PV1)を作製し、T7RNAポリメラーゼを恒常的に発現するBHK細胞(BHK/T7-9)およびVero細胞(Vero/T7)を用いてGFP発現ポリオウイルス粒子の回収を試みた。BHK/T7-9細胞にPVB-GFPとpcDNA-PV1を導入すると、GFPの発現が認められた。この培養上清を回収し、pcDNA-PV1を導入してカプシド蛋白を発現させたVero/T7に接種したところGFPの蛍光が広がり、PVB-GFPとpcDNA-PV1からポリオウイルス粒子が産生されていることが確認できた。一方、カプシド蛋白を発現しないVero/T7細胞では、ウイルス粒子は産生されなかった。以上の結果、外来遺伝子を搭載し、カプシド蛋白の有無に依存して粒子形成が起こるポリオウイルスベクターが開発できた。今後は、T7RMAポリメラーゼ発現レベルの高いVero/T7を作製し、siRNAの評価系を構築することを目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Exposure of lentiviral vectors to subneutral pH shifts the tropism from Purkinje cell to Bergmann glia2006

    • 著者名/発表者名
      Torashima, T
    • 雑誌名

      Eur.J.Neurosci 24・2

      ページ: 371-380

  • [産業財産権] 被験物質に対するプローブの結合親和性を測定する方法及びその利用2007

    • 発明者名
      長谷川 慎, 川畑 隆司, 川瀬 千晶, 伊藤 正恵, 水上 民夫
    • 権利者名
      長浜バイオ大学
    • 出願年月日
      2007-03-29

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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