1.平成18年度は、17年度に収集を行い、すでに取り込みを終えたロケ作品の地域ごと、年代ごと、制作者のニーズ等による傾向分析、分類作業を大まかに行った。また、フィルムコミッションが急増していることから、近年の制作者のニーズ等を把握する手だてとして、フィルムコミッション協議会会員を対象としたアンケートを実施し、集計を行った(集計結果に興味を持つフィルムコミッションには、集計結果報告を行った)。 1996年以降、フィルムコミッションの活動が認知され、青森映画祭等、地域の映画祭の活性化との相乗作用により青森ロケ作品が増加していることから、それらに関するロケ情報について、フィルムコミッション、映画祭事務局からの情報を確認・整理すると共に、旧作品も含めたロケ情報を得るため、東京国立近代美術館付属フィルムセンター等での資料検索を引き続き行っている。 また、18年度に入手した作品の映像データ入力を終えた。17年度に収集、入力を終えた43作品についてのショット分割に取りかかったが、本研究に充てられる時間が思うように確保できず、ショット分割作業は未だ一部作品にとどまっている。(なお、予定していた旧ロケ地の旧地図との対照およびフィールド調査も時間の不足からほとんど行うことができなかった)。 本研究課題の最終年度となる本年度は、青森ロケラッシュとなった2005年度以降の制作作話が今年度にはDVD等の媒体で入手可能になるため、近年のロケラッシュから始まった新しいロケ地ニーズの傾向の分析を行い、過去のロケ作品と比較考察をし、本研究課題の一応の総括の方向に向かっている。
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