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2005 年度 実績報告書

仏教における空間表象の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 17652006
研究機関金沢大学

研究代表者

森 雅秀  金沢大学, 文学部, 助教授 (90230078)

キーワード空間論 / 宗教実践 / 遠近法 / 象徴 / 他界観
研究概要

本研究では、インドと日本の仏教において空間がどのようにとらえられ、それをどのように表現してきたかを多角的に考察する。宗教と空間の関係は、宗教学、民俗学、コスモロジー、都市論、建築学、美術史などの領域にまたがる複合的なテーマであり、さらに時間論や象徴理論とも密接に関わる。ここでは仏教の空間論として、(1)概念的空間、(2)象徴的空間、(3)建築的空間、(4)実践的空間、(5)歴史的空間という5つの空間のカテゴリーを設定し、絵画や彫刻、建築、都市などの特定の空間表象に対して、複数の視点からのアプローチを行う。
初年度である今年度は、仏教の空間論の基礎的な素材となるさまざまなデータの収集とデータベース化を進めた。とくに(1)概念的空間については、仏教の経典や論書に含まれる空間についての記述の収集、(2)象徴的空間については、インドの宗教美術の画像データベースの構築、(3)建築的空間については、仏教寺院や石窟の構造やプランのデータ収集をそれぞれ行った。このうち、(2)と(3)のデータは、これまでに蓄積してきた画像データをデジタル化した上で、すべて統一的な規格に加工し、一元的に扱えるようにした。また、これとテキストデータとリンクさせ、統合的なデータベースを構築した。現在、HTMLファイルに加工し、ホームページ上で公開できるように作業を進めている。これは来年度以降の研究のための基礎的な作業である。この過程における研究成果の一部として、インドのパーラ朝の仏教美術のデータを集成した「パーラ朝の仏教美術作例リスト」を、また、ヒンドゥー教寺院の構造に見られる空間表象について「ラジャスタン州ジャガットのアンビカー寺院」を発表した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] パーラ朝の仏教美術作例リスト2006

    • 著者名/発表者名
      森 雅秀
    • 雑誌名

      高野山大学密教文化研究所紀要 別冊 3

      ページ: 1-288

  • [雑誌論文] ラジャスタン州ジャガットのアンビカー寺院2006

    • 著者名/発表者名
      森 雅秀
    • 雑誌名

      金沢大学文学部論集 行動科学・哲学篇 25

      ページ: 111-134

  • [雑誌論文] 感得像と聖なるものに関する一考察2005

    • 著者名/発表者名
      森 雅秀
    • 雑誌名

      真鍋俊照博士還暦記念論集 仏教美術と歴史文化

      ページ: 27-46

  • [雑誌論文] マンダラは心を表しているか:ユングのマンダラ理解に関する一考察2005

    • 著者名/発表者名
      森 雅秀
    • 雑誌名

      頼富本宏博士還暦記念論集 マンダラの諸相と文化

      ページ: 77-96

  • [図書] From Material to Deity : Indian Rituals of Consecration2005

    • 著者名/発表者名
      S.Einoo, J.Takashima, M.Mori et al.
    • 総ページ数
      333
    • 出版者
      Manohar

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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