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2005 年度 実績報告書

自己・ホーム・ネーション - アイルランド文化における記憶のトランスレーション

研究課題

研究課題/領域番号 17652034
研究機関明治大学

研究代表者

虎岩 直子  明治大学, 政治経済学部, 教授 (50227667)

キーワードアイルランド / ホーム / ホームシックネス / ネーション / 記憶
研究概要

「自己・ホーム・ネーション-アイルランド文化における記憶のトランスレーション」という研究課題について、まず平成17年度前期は7月下旬チェコのプラハで開催されたInternational Association for the Studies of Irish Literatureの学会で口頭発表を行った。タイトルは‘Homesickness in Irish Women Poets'で、アイルランドの現代女性詩人の作品を中心に、「ホーム・故郷」との違和感を表現することによって、懐かしく愛しい「他者」としての「ホーム」が成立し、それによって「ホームシックネス」が発生してくる、という仕掛けについて分析発表した。このテーマは「同一性」に拘り、他者排除、たとえば他民族排斥することで「純粋」な「ネーション」を築こうとするいまだに世界の各地で見られる危険な傾向に対する警鐘に繋がっていく。北アイルランド紛争という他者排斥に基づく葛藤を20世紀後半に経験してきたアイルランドの文学は、「ホーム」という「自己」の代表的空間的表象を具体的にも観念的にも考察して、世界の「ホーム」を健全な場所としていく思想の強力な手がかりとなる。この発表については部分的に日本語論文として9月に発刊した。
8月から9月初旬まではイングランド・ロンドン付近及びサセックス地域に滞在して、イングランドにおけるアイルランド文化のトランスレーションの表象を取材した。アイルランドとは違う形のアイリッシュパブの位置、イングランドでは少数派であるカトリック教会の位置などを取材した。この問題は18年度も引き続き取材してイギリス諸島におけるアイルランド文化の位置とそれぞれの「ネーション」の関係について探りたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] アイルランド現代女性詩人における「ホームシックネス」2005

    • 著者名/発表者名
      虎岩 直子
    • 雑誌名

      明治大学教養論集 398

      ページ: 87-121

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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