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2007 年度 実績報告書

南ドイツ、オーストリア、スイスの山岳地帯における通過儀礼とその記録伝承の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17652035
研究機関関西大学

研究代表者

浜本 隆志  関西大学, 文学部, 教授 (40103387)

研究分担者 熊野 建  関西大学, 社会学部, 教授 (40215025)
大島 薫  関西大学, 文学部, 教授 (50319604)
森 貴史  関西大学, 文学部, 准教授 (10318743)
キーワード通過儀礼 / ドイツ語圏 / 文化人類学 / 記録伝承
研究概要

最終年度にあたる本年は、ジュヴァルツヴァルト地方の冬至祭礼調査、宮崎県高千穂町での仮面を用いる冬至祭の儀礼調査、秋田県男鹿地方での新年の祭礼であるナマハゲおよびその周辺地域の祭礼調査といった、これまでの複数年度の調査をもとに、分析・考察をおこなった。
ドイツ語圏を中心としたヨーロッパの通過儀礼と、日本を中心としたアジアの通過儀礼は意外と類似する部分が多いという認識に到達することになったが、そうした場合は、たいていがキリスト教文化の浸透以前、あるいはあまり浸透していない西欧の地域や地方のものであることが多いようである。あらためて、現在の世界各地で発生している文化摩擦や紛争の主な要因のひとつが、結局のところ、多神教と一神教の対立に起因しているのではないかという推測に蓋然性をみいだすこととなった。したがって、多神教的思考と一神教的思考というこの二項対立、たとえば、それは中沢新一が主張するところの対象性思考と非対象性思考の対立といえるのだが、これを乗り越えるために必要な思想や考え方を、世界の別の地域や住民たちのものにみいだすにしろ、まったく新たに創造していくにしろ、それともこれらのことが可能ではないときにはやはり、このふたつの対立を統合していくべき方法論を将来、模索していかなければならないだろう。
本研究に従事した研究者の個別の研究成果によってなされている主張が、現時点における考察の結果の一部ではあるが、これらの成果によって、萌芽研究という本研究の役割は果たされたと思われる。

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 関西大学社会学部創設40周年シンポジウム記録2008

    • 著者名/発表者名
      熊野 建
    • 雑誌名

      関西大学社会学部紀要 (印刷中)

  • [雑誌論文] 神明裁判と動物裁判2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 雑誌名

      関西大学文学論集 第57巻第1号

      ページ: 1-27

  • [雑誌論文] マイセン磁器と食文化2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 雑誌名

      関西大学東西学術研究所シンポジウム報告書シリーズ1『アジア・世界をつなぐ海の回廊:文化の出会い』

      ページ: 293-306

  • [雑誌論文] 図像で読み解く魔女の世界(7)2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 雑誌名

      関大生協『書評』 第127号

      ページ: 182-210

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 図像で読み解く魔女の世界(最終回)2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 雑誌名

      関大生協『書評』 第128号

      ページ: 124-137

    • 査読あり
  • [雑誌論文] イフガオ族における農耕儀礼と土着化したフィエスタ:儀礼的遊びの文化復興を中心に2007

    • 著者名/発表者名
      熊野 建
    • 雑誌名

      関西大学東西学術研究所紀要 第40輯

      ページ: 79-106

  • [雑誌論文] 食をとおしてみたフィリピン:低地と山地社会の比較から2007

    • 著者名/発表者名
      熊野 建
    • 雑誌名

      関西大学東西学術研究所シンポジウム報告書シリーズ1『アジア・世界をつなぐ海の回廊:文化の出会い』

      ページ: 307-328

  • [雑誌論文] クックがみたタヒチの食と儀礼-異文化理解の視点をめぐって2007

    • 著者名/発表者名
      森 貴史
    • 雑誌名

      関西大学東西学術研究所シンポジウム報告書シリーズ1『アジア・世界をつなぐ海の回廊:文化の出会い』

      ページ: 333-347

  • [学会発表] 南太平洋の風景と地誌を記録する-フォルスター『世界周航記』の自然のイメージ2008

    • 著者名/発表者名
      森 貴史
    • 学会等名
      東西学術研究所シンポジウム『近代との出会い-風景からのアプローチ-』
    • 発表場所
      関西大学東西学術研究所
    • 年月日
      2008-01-24
  • [学会発表] ヴァルプルギスの夜祭とハロウィンの習俗における異界2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 学会等名
      関西大学東西学術研究所研究例会
    • 発表場所
      関西大学東西学術研究所
    • 年月日
      2007-12-14
  • [学会発表] 来訪神信仰とクックの世界航海2007

    • 著者名/発表者名
      森 貴史
    • 学会等名
      関西大学東西学術研究所研究例会
    • 発表場所
      関西大学東西学術研究所
    • 年月日
      2007-12-14
  • [学会発表] 食と儀礼2007

    • 著者名/発表者名
      熊野 建
    • 学会等名
      関西大学社会学部創設40周年記念シンポジウム「食の未来;作る・食べる・考える」
    • 発表場所
      関西大学社会学部
    • 年月日
      2007-10-06
  • [学会発表] 器でみるヨーロッパの食文化-景徳鎮・伊万里からマイセンへ2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 学会等名
      けやきの森市民大学講座・関西大学公開講座
    • 発表場所
      高槻市立生涯学習センター
    • 年月日
      2007-06-23
  • [図書] 文化共生学ハンドブック2008

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 総ページ数
      88-176
    • 出版者
      関西大学出版部
  • [図書] 文化共生学ハンドブック2008

    • 著者名/発表者名
      森 貴史
    • 総ページ数
      1-86,178-178
    • 出版者
      関西大学出版部
  • [図書] ゲオルク・フォルスター コレクション 自然・歴史・文化2008

    • 著者名/発表者名
      森 貴史(共訳)
    • 総ページ数
      1-122,379-386
    • 出版者
      関西大学出版部
  • [図書] 拷問と処刑の西洋史2007

    • 著者名/発表者名
      浜本 隆志
    • 総ページ数
      236
    • 出版者
      新潮社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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