研究課題/領域番号 |
17652066
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
島岡 丘 聖徳大学, 人文学部・外国語学科, 教授 (20015382)
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研究分担者 |
城生 佰太郎 筑波大学, 言語文化学系, 教授 (40014857)
三上 司 茨城キリスト教大学, 現代英語科, 教授 (20157449)
湯沢 伸夫 高崎経済大学, 経済学部, 助教授 (00220525)
宮崎 佳典 静岡大学, 情報工学科, 助教授 (00308701)
BERMAN Jon 聖徳大学, 人文学部・英米文化学科, 講師 (50295424)
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キーワード | 発音記号 / 英語発音資格講座 / 英語発音の最低ノルマ / 近似カナ表記 / John C.Wells / 留学生 / 綴り字発音 / 発音測定法 |
研究概要 |
実績を効果的にあげるために、いくつかの学術団体と提携して研究・実験を進めることにした。発音の指導については、アイリス英語教育学会(日本学術会議公認団体)で月例英語発音資格講座を年12回行った(8月は2日間の特別セミナー)。3月にはどれだけ成果が上がったかを参加者一人一人を測定した。その結果、全員英語発音の最低のノルマをクリアしていることが分かったので、英語発音熟達度証明書を発行することができた。測定法は、音調・リズム・強勢と母音・子音・語間連結と子音連結・同化・弱化・脱落に分けて行った。報告書には詳細を記述するが、子音連結が特に難しいので、被験者自身の反復練習によって強化されなければならないことが明らかになった。 もう一つの提携学術団体は、英語発音表記学会である。日本人は視覚がすぐれているせいか、発音記号や強勢表記や音調表記を活用すれば、かなり発音を向上させられることが明らかになった。綴り字依存の音声学習は、綴り字の規則が複雑のため、自信のつく音声表現は望みにくい。やはり、上記のように、発音記号の活用が望まれる。 発音記号を読めない学習者をどうするかという問題を避けて通ることはできない。島岡は発音記号と併用する「近似カナ表記」を確認するためにいくつかの試みをした。まずロンドン大学で英語音声学夏期講座を受講すると共に、同大学で行われた音声学会で発表し、また、John C.Wells及びMichael Ashby教授にそれぞれ面接し、両専門家の音声に関する考え方を確認した。 Wells教授は、中国から来る留学生は発音記号を読めるのに、日本からの留学生は発音記号を読めないと述べた。島岡が開発している「近似カナ表記」はよい架け橋になることが期待される。島岡より前はカタカナでは英語の音声を表せないものと考えられていたが、島岡式では1音は「^ヌル」、r音は「_ウル」で表し、f音はv=ヴの方式で、「ウ゜」の方式で示してある。 島岡は帰国後、小冊子3点を出版し、発音学習と発音指導の手がかりを与えた(リスト参照)。
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