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2006 年度 実績報告書

人間の社会的状況の認知と法規範が相互作用状況の構造化に及ぼす影響に関する実験研究

研究課題

研究課題/領域番号 17653002
研究機関成蹊大学

研究代表者

飯田 高  成蹊大学, 法学部, 助教授 (70345247)

研究分担者 藤田 政博  政策研究大学院大学, 大学院政策研究科, 助教授 (60377140)
キーワード基礎法学 / 心理学実験 / 法と経済学 / 法社会学 / 認知心理学 / ゲーム理論 / 状況認知 / 法の効果
研究概要

本研究は、人間の行動や意思決定に対する法規範の影響を、主として実験経済学の理論・方法を用いながら考察するものである。そして、従来の法と経済学の理論の妥当性や改善すべき点を探ることが副次的な目的である。実験においては、具体的な社会的文脈において「ゲーム構造」を人々はどのように認識するかを確認する予定である。
平成18年度中に行うことが予定されていたのは、(1)予備実験、(2)予備実験を踏まえた理論の修正、(3)本実験、の3点であった。
(1)「人間の行動パターンの生成過程において法規範がいかなる役割を果たすのか」という観点から新たな理論構築を試み、その理論を検証するたあにパイロットテストとしての予備実験を行った。予備実験は比較的少人数(20〜4名)の被験者を対象に2段階で行う予定だったが、予想以上に多数の学生の協力を得ることができたため、平成18年12月に約250名を被験者とした大規模な実験に変更した。この実験の結果、場面記述の具体性が意思決定に大きな影響を与えていること、ゲーム構造の認識が場面の具体性の程度によって異なっていることが確認された。
(2)予備実験の結果を参照しながら理論の精緻化を試みた。そのうえで、ゲーム構造の認識を左右する要素をさらに探るための本実験の策定を行った。認識に影響を与えうる要素は多数あるが、今回の研究では「場面の具体性」「他者の行動に関する認識」「アンカリング」に絞っている。
(3)本実験は平成19年2月に2回に分けて行った。現在、実験結果の分析を行っている段階である。今のところ、この実験の結果の二部および考察は日本心理学会で報告することにしている。
研究全体を通じて、研究代表者(飯田)が理論開発を主に担当し、研究分担者(藤田)が研究の観察的部分を主に担当している。すなわち、社会規範の生成・維持過程に関する理論研究の到達点を探り、より具体的社会的状況に適用可能な理論の開発や、既存の理論の修正を研究代表者が担当し、その理論をもとにどのようにすれば実験的に検証できるか、そして得られた結果から理論を検証することを主に研究分担者が行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] フォーカルポイントと法(2)-法の表出機能の分析に向けて2007

    • 著者名/発表者名
      飯田 高
    • 雑誌名

      成蹊法学 65号

      ページ: 43

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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