研究課題/領域番号 |
17653006
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野村 美明 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (20144420)
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研究分担者 |
大槻 恒裕 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 助教授 (40397633)
内記 香子 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 講師 (90313064)
仁木 恒夫 大阪大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (80284470)
川瀬 剛志 大阪大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (60275302)
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キーワード | トレーダビリティ / トレーダビリティ・レボリューション / オフショアリング / 保護主義 / 貿易と投資 / 指名債権 / 電子債権 / 取引と規制 |
研究概要 |
(目的) 従来は提供者と顧客が同じ国に所在するのが当然とされていたサービスが、電子化や自由化によって国境をこえて顧客に提供できる(貿易できる)ようになることをトレーダビリティ・レボリューションという。この研究は、トレーダビリティ・レボリューションによってもたらされる主要な問題を明らかにし、問題へのより適切な対応策を探るための本格的研究につなげることを目的とする。 (実績概要) (1)貿易と投資の分野では、トレーダビリティ・レボリューションは、サービス産業の国際的な再配置、オフショアリングを生じさせるといわれている。これは低コスト国への雇傭の再配置を意味するので、高コスト国では保護主義的な議論に結びつきやすい。トレーダビリティ・レボリューションは、コールセンター、IT産業および会社の本拠地の移転を引き起こしている。 (2)以上のような見方を法律の分野に応用すれば、指名債権から有価証券の発展もトレーダビリティの促進と理解できる。指名債権の流動化や電子債権は、オフショアリングにつながるものといえる。消費者によるクレジットカード取引のように、取引実体は国境をこえているが、その規制(消費者保護および事業者規制)は、各国ともにその領域内に限定している例もある。 研究代表者および研究分担者は上記(1)に関する日本国内および韓国における動向調査を行うとともに、その基礎理論を明らかにした。また、特に(2)について、金融関係の専門家との研究会によって現状を明らかにするとともに最新の情報を収集した。
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