研究課題/領域番号 |
17653071
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
堀井 謙一 信州大学, 教育学部, 教授 (00014861)
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研究分担者 |
守 一雄 信州大学, 教育学部, 教授 (30157854)
今田 里佳 信州大学, 教育学部, 助教授 (80306670)
菊池 聡 信州大学, 人文学部, 助教授 (30262679)
金田 茂裕 信州大学, 人文学部, 助手 (30402093)
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キーワード | 潜在連想テスト / おたく / 心理検査 / 教養教育 / 集団式連想検査 / 大学イメージ |
研究概要 |
本研究の目的は、(Greenwald et al.,1998)1)が開発した潜在連想テストIAT(Implicit Association Test)を集団式に改良したFUMIEテスト(Mori,2004)を活用して、大学教育に対する学生たちの「本音」を探ることである。本研究では、従来の授業評価方法に加えて、学生の潜在連想を調べることで学生の「本音」を探る。また、大学授業の効果のより正確な測定によって、授業改善のためのより有効な情報を得ることを目的とした。 本年度は最近の大学生の特徴的な性質を表現する用語としての「おたく」に注目し、「おたく」という言葉に対する潜在的なイメージ測定を新たに開発されたFUMIEテストを用いて行った。被験者は信州大学の学生95名(男52名、女43名)。平均年齢は20.2歳。被験者の所属サークルは、「SF & Mystery研究会(以下では単にSF研とする)」が15名で、この15名を「おたく」群とした。 FUMIEテストの結果では、全被験者でのIAS平均が正の値となり、この結果は、全体傾向として、文化と結びついた「おたく」概念に対しては、ネガティブな潜在的イメージが優越しているわけではないことを示すものである。一方、「おたく」に対する自己評定の結果からは、自分が「おたく」と形容されることに不快を感じる回答者が37%であった。この結果は、少なくとも90年度末には70%以上が不快と感じていた「おたく」という表現に対し、今回の調査対象の過半数は不快感を報告していないことになる。また、今回のいずれの指標においても、男女差が観察されなかったことも興味深い。 研究成果は『人文科学論集』に論文として公刊した。
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