研究概要 |
本研究の目的は、(Greenwald, et al., 1998)1)が開発した潜在連想テストIAT (Imphcit Association Test)を集団式に改良したFUMIEテスト(Mori,2004)を活用して、大学教育に対する学生たちの「本音」を探ることである。本研究では、従来の授業評価方法に加えて、学生の潜在連想を調べることで学生の「本音」を探る。また、大学授業の効果のより正確な測定によって、授業改善のためのより有効な情報を得ることを目的とした。 本年度は、研究代表者を信州大学教育学部教授堀井謙一から東京農工大学大学院共生科学技術研究院教授守一雄が引継ぎ、昨年度までの研究成果を踏まえて、FUMIEテストのさらなる精錬を行ない、成果を心理学分野における研究方法の専門誌であるBehavior Research Methods誌に投稿し、公刊に至った。この論文では、Grennwaldらの開発したIATの問題点を明らかにし、その改善策としてのFUMIEテストの開発の詳細を述べた。また、完成されたFUMIEテストの実施手順および採点手順について詳述した。さらには、FUMEテストの信頼性および妥当性を検証する研究を報告した。これに加えて、本研究費を受けて実施した研究の成果の概略を報告した。本研究課題に関する研究成果を『信州心理臨床紀要』に公刊した。また、この研究課題に関する国際学会での発表も行った。
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