研究課題
1.海外からの研究者を招いて以下の3つの講演会・討論会を開催した。これらの会議をとおして、それぞれ異なる視点からメディアと教育の関係について理解を深めることができた。(1)2007年9月21日、ハノーファー大学のManfred Heinemann教授を招いて、講演会「安全政策としての文化政策-メディア政策に関連づけながら」を開催した。(2)2007年12月14日、ブウンシュヴァイク大学のKarl Neumann教授を招いて、講演会と討論会「スローガンとしての自己制御学習-その二重の顔」を開催した。この講演のテキストは、翻訳して『研究室紀要(東京大学大学院教育学研究科教育学教室)』第33号(2008年6月刊行予定)に掲載する予定である。(3)2008年2月23日、ベルリン自由大学のクリストフ・ヴルフ教授を招いて、講演会「イメージ・まなざし・イマジネーション-人間形成論への一視点」を開催した。2.学術雑誌の「メディア」関連の論文1,900本あまりを調査して文献表を作成した。これは今後の研究の基礎データとなるものである。3.これまでの研究成果をまとめて内外の学術雑誌に論文を投稿した。(1)Educationai Studies in Japan: International Yearbook第2号に、論文"From "Postwor Pedagogy" to "Post-Cold War Pedagogy": An Overview of the History of Educational Theory in Japan 1945-2007"を投稿し掲載された。(2)ドイツの学術誌Paragrana. Internationale Zeitschrift fur Historische Anthropologieに論文"Wittgensteins Dilemma. Zum Verhaltnis von Korperlichkeit, Medialitat und Imagination in der Erziehung"を投稿した。本論文は同誌第17巻第1号(2008年5月刊行予定)に掲載される予定である。(3)『教育哲学研究』に論文「教育において「伝達」とは何か」を投稿した。本論文は同誌第97号(2008年5月刊行予定)に掲載される予定である。これらの論文において明らかになったのは、メディアが教育的コミュニケーションの成立条件となっていること、教育においてはメディアが被教育者の「力」を構築可能な対象として浮上させるメカニズムとして利用されていること、である。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Educational Studies in Japan: International Yearbook 2
ページ: 57-73
Wulf, Ch./Zirfas, J.(Hrsg.): Padagogik des Performativen. Theorien, Methoden, Perspektiven
ページ: 72-79