研究課題
1990年代に国際的に合意された、発展途上国の社会・経済的開発のための一連の目標を「ミレニアム開発目標」という。そのなかで、教育に関連する目標・指標群を「万人のための教育(Education for All:EFA)」と呼ぶ。本研究は、国際的に合意されたEFAによって、各国の教育政策が一定の方向に基準化されていくグローバルな動きのなかで、援助を受ける途上国が、既存の教育制度や国内の教育需要を鑑みつつ、国際的な目標や指標をどのように取り入れ、自らのものとしているかを分析することを目指している。外部からの影響を内部化するプロセスは、国によって異なるため、本研究では、事例調査を重視する。アフリカ諸国は、他地域よりも一般的にEFAの影響が強いとされるが、ここでは、特に日本とのかかわりの深いタンザニア、ケニア、そして、近年、急激に教育セクターへの援助が増加しているエチオピアを取り上げる。事例研究に基づき、政策科学・比較教育学の手法により、国際的モデルの適応過程を把握し、より適切な教育協力の方法を模索することを目的とした。科研費調査としての最終年度に当たった平成19年度は、3カ国の調査・分析の結果を共有するとともに、比較に基づく政策提言、モデル構築を行なった。具体的には、平成19年10月に英国オックスフォードで行なわれた学会で、アフリカ側の共同研究者とともに発表を行なったほか、論文集の刊行(印刷版とWeb版)、研究成果に基づく政策提言シンポジウムを行なった。
すべて 2008 2007 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 図書 (4件) 備考 (2件)
Comparative Education 44(1)
ページ: 21-37
国際開発研究 16(1)
ページ: 1-18
Baker, David P. and Alexander W. Wiseman (Eds), Education for All: Global promises, national challenges
ページ: 453-491
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf07/EFA.pdf
http://www.grips.ac.jp/forum/pdf08/PM22.pdf