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2006 年度 実績報告書

複素フィンスラー幾何学における調和写像論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 17654010
研究機関東北大学

研究代表者

西川 青季  東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (60004488)

研究分担者 山田 澄生  東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90396416)
立川 篤  東京理科大学, 理工学部, 教授 (50188257)
キーワード複素フィンスラー幾何学 / 調和写像 / 極小部分集合
研究概要

複素多様体の従来の研究においては,内積として定義されるエルミート計量やケーラー計量が用いられ,成功をおさめてきた.しかし,多変数複素関数論や正則ベクトル束などの研究においては,ノルム構造として定義される複素フィンスラー計量の方が,より本質的な役割を果たすと期待される.
本研究の目的は,コンパクト複素多様体に対するHartshorneの予想の微分幾何的証明を目標に,閉リーマン面から複素フィンスラー計量をもつコンパクト複素多様体への調和写像の研究を軸に,複素フィンスラー幾何学における調和写像論を構築することである.
この目的に沿って,今年度は次のような研究を行った.
1.研究代表者・西川は,閉リーマン面から複素フィンスラー多様体への可微分写像に対して,リーマン面の反正則接ベクトル束を複素フィンスラー多様体の正則接ベクトル束に写す部分と,反正則接ベクトル束に写す部分を対としてエネルギー汎関数を定義し,第1変分公式を求めた.
2.豊富な正則接ベクトル束をもつコンパクト複素多様体の第2ベッチ数が1であるという事実が,Hartshorne予想の証明において重要な役割を果たす.この事実を,複素フィンスラー多様体のカテゴリーで証明する試みをDragomir氏と開始した.
3.面積および長さという微分のL_1ノルムを最小化する問題を,微分のL_2ノルムを最小化することに置き換える試みは、測地線およびプラトー問題の意味での極小曲画の存在を証明する有効な手段である.研究分担者・山田は,この手段を特異点を持つ極小部分集合の存在証明に一般化した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The parameterized Steiner problem and the singular Plateau via energy2006

    • 著者名/発表者名
      Chikako Mese, Sumio Yamada
    • 雑誌名

      Transactions of the American Mathematical Society 358

      ページ: 2875-2895

  • [図書] 幾何学的変分問題2006

    • 著者名/発表者名
      西川青季
    • 総ページ数
      220
    • 出版者
      岩波書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2019-04-15  

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