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2006 年度 実績報告書

反応・拡散現象と流体現象の結合による新しい自己組織化秩序の創成

研究課題

研究課題/領域番号 17654076
研究機関千葉大学

研究代表者

櫻井 建成  千葉大学, 理学部, 助教授 (60353322)

研究分担者 猪本 修  九州大学, 大学院システム生命科学府, 特任助教授 (50332250)
北畑 裕之  京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (20378532)
キーワード非平衡開放系 / 反応・拡散・流体系 / Belousov-Zhabotinsky反応 / マランゴーニ対流 / 気液界面
研究概要

反応拡散系における秩序(パターン)形成の例として有名なBelousoz-Zhabotinsky(BZ)反応やヨウ素酸・亜砒酸反応系に伴う流体現象とその流体現象が反応拡散パターンにフィードバック効果を与えて現れる階層的秩序形成の理解を目指し、実験、数値計算を行った。具体的には
(1)BZ反応における化学反応波(反応拡散パターン)の波長は1mmであるのに対し、発生している対流の波長は100mm程度である。従来はそのスケールの違いを説明できていなかった。実験において、波長の違う対流の出現条件などを明らかにした。また、水溶液表面における流体の構造を明らかにするとともに表面変形との関連を検討した。
(2)平成17年度に実施した、ヨウ素酸・亜砒酸反応系において発生する対流と加速する化学反応波のメカニズムとBZ反応系において発生する対流のメカニズムの類似点について詳細に検討を行った。(3)水溶液表面において弾性的効果を取り入れたモデルの改良や表面に特殊な拡散要素を取り入れたモデルを提案した。それらの数値計算の結果は実験結果を良く再現しており一定の成果を得た。それぞれの実験、および、数値計算を通し、反応拡散パターンのスケールに比べ、長距離に働くメカニズムが流体現象発生に大きく寄与していることが示唆され、新しいモデルの提案とメカニズムの理解に繋がった。長距離に働く要素として空気居中を拡散する物質の存在、水溶液表面上での弾性的効果、長距離拡散効果などが考えられ、全てを包括した物理的理解へ向けた試みが行われた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Spontaneous motion of a droplet coupled with a chemical reaction2006

    • 著者名/発表者名
      H.Kitahata
    • 雑誌名

      Progress in Theoretical Physics Supplement 161

      ページ: 220-223

  • [雑誌論文] Change in the Mode of Spontaneous Motion of an Alcohol Droplet Caused by a Temperature Change2006

    • 著者名/発表者名
      K.Nagai, Y.Sumino, H.Kitahata, K.Yoshikawa
    • 雑誌名

      Progress in Theoretical Physics Supplement 161

      ページ: 286-289

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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