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2005 年度 実績報告書

岩石破壊にともなう発光とそのメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17654087
研究機関京都大学

研究代表者

柳谷 俊  京都大学, 防災研究所, 助教授 (00259128)

研究分担者 加藤 護  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (70335230)
キーワード岩石の破壊時発光 / 岩石の摩擦発光 / 石英 / 圧電効果 / 黒体放射 / 放電
研究概要

本年度は,岩石破壊に伴う発光現象をデジタル1眼レフ・カメラを用いて撮影し,得られたイメージを光学的,電磁気学的,鉱物学的な観点から解析し,そのメカニズムを明らかにするための研究をおこなった.
大気圧下,常温かつ暗室条件下で種々多様な岩石について1軸圧縮破壊実験を行い,デジタルカメラで破壊時発光を撮影した.この結果,岩石破壊に伴う発光は約半数のサンプルについて観察でき,発光する場合には,青系統と赤系統の2種類の色が確認できた.特に青系統の発光は,花崗岩でもっとも顕著に認められるなど,石英を含むサンプルに特徴的に見られることが明らかになった.また,粒径が異なる花崗岩を用いた実験結果を比較した結果,この青系統の発光の強度は石英の存在量比ではなく,その粒径によって支配されていることがわかった.また,発光の位置はサンプル表面の石英との対応がよいが,石英粒子そのもののではなく,石英粒子間,すなわち石英粒子がとりかこむ鉱物粒子に確認された.これらの観測結果は,石英の圧電効果によって生じた電場とそこでの放電が,青系統の色の発光に大きな役割を果たしていることを強く示唆している.
いっぽう,赤系統の発光は砂岩などでも見られ,発光の有無の組成依存性やその発光場所の分布にきわだった特徴は見られない.これらの赤い発光は,別途行った摩擦発光と分光学的性質がおなじであることから,破壊時に高温となった黒体放射による可能性が高いことが明らかになった.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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