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2005 年度 実績報告書

有機ホウ素化合物の特異的活性化作用に基づいた触媒的アミノ化炭素-炭素結合形成反応

研究課題

研究課題/領域番号 17655040
研究機関京都大学

研究代表者

杉野目 道紀  京都大学, 工学研究科, 教授 (60252483)

キーワードアミノ化 / 還元 / 水素化ホウ素ナトリウム / アルデヒド / アミノボラン / ホウ素化合物 / イミニウムイオン
研究概要

平成17年度はアミノボランをイミニウムイオン発生剤として用いるアミノ化反応の合成化学的利用を目的として、カルボニル化合物の還元的アミノ化反応について検討した。まずサリチルアルコール由来のジエチルアミノボランを、ヒドリド還元剤の存在下、ベンズアルデヒドと反応させた。ヒドリド反応剤としてナトリウムシアノボロヒドリドやナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを用いたところ、良好な収率でジエチルベンジルアミンを得た。さらに、より一般的な還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを用いて同じ反応を行ったところ、高収率で同アミンが生成した。この結果は、通常カルボニル化合物を直接還元してアルコールを生成してしまうために、還元的アミノ化において用いられることのない水素化ホウ素ナトリウムの使用が可能なほど、効率的にイミニウムイオンが発生していることを示しており、本手法の有効性を表す結果である。次に、前述の方法で用いたジエチルアミノボラン誘導体に代え、ジイソプロピルアミノボラン誘導体をイミニウムイオン発生剤として用い、アルデヒドと2級アミンの還元的カップリングを検討したところ、この場合にも水素化ホウ素ナトリウムの存在下、高収率で対応する還元カップリング体を与えた。さらなる検討の結果、この反応は芳香族アルデヒドから脂肪族アルデヒド、2級アミンからアンモニアまで幅広い組み合わせの還元的カップリングに用いることのできる一般性を有することがわかった。アミノボランがきわめて選択的にイミニウムイオン発生剤として機能する特徴を生かした新しいアミン合成システムの開発を継続中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Reductive Amination of Aldehydes Using Aminoboranes as Iminium Ion Generators2006

    • 著者名/発表者名
      Michinori Suginome 他2名
    • 雑誌名

      Synlett (in press)

  • [雑誌論文] Aminoboranes as New Iminium Ion Generators in Amination Reactions2006

    • 著者名/発表者名
      Michinori Suginome
    • 雑誌名

      Pure Appl.Chem (in press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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