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2005 年度 実績報告書

触媒的不斉付加環化反応を用いる新規キラル化合物群の創製と評価

研究課題

研究課題/領域番号 17655044
研究機関早稲田大学

研究代表者

柴田 高範  早稲田大学, 理工学術院, 助教授 (80265735)

キーワード選択的合成・反応 / 有機金属触媒 / ファインケミカルズ / 不斉合成
研究概要

軸不斉ビアリール骨格とは、アリール基上の置換基により、2つのアリール基を結ぶ炭素-炭素単結合の自由回転が阻害されることで生じるアトロプ異性体をもつ構造を言う。これまで、BINOLをはじめとして、高エナンチオ選択的不斉触媒反応を実現する不斉配位子の多くが、軸不斉ビアリール骨格を有することから、その効率的な合成法の開発が望まれている。
報告者は、キラルイリジウム触媒を用いるジインとアルキンの分子間[2+2+2]付加環化反応により、C2対称をもつ軸不斉ビアリール骨格の新たな構築法を開発した。本反応は、ジイン末端の2つ置換基、ジインの2つのアルキンをつなぐ架橋部、そしてアルキン上の置換基に広い一般性を有し、いずれの場合も高エナンチオ選択的かつ高収率で生成物である光学活性ターアリール化合物を与えた。今回、不斉配位子としての利用を考慮し、アルキンとして、そのプロパルギル位に水酸基をもつアルキンについて検討したところ、溶媒として1,2-ジメトキシエタンを用いることにより、反応が室温で進行し、かつほぼ完全にエナンチオ選択的に生成物が得られることを見いだした。また、アルキンとしてアミノ基をもつアルキンについて検討した結果、窒素原子上の置換基の影響を大きく受けることがわかった。すなわち、プロパルギル位にアセチルベンジルアミノ基をもつアルキンの場合に高エナンチオ選択的に反応が進行し、得られるアミド生成物を還元することにより、軸不斉を有するジアミン化合物が得られた。
今後、リン、硫黄などの他のヘテロ元素をもつアルキンの反応を検討するとともに、不斉触媒、不斉配位子としての有効性を精査する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ir-catalyzed Almost Perfect Enantioselective Synthesis of Helical Polyaryls Based on an Axially-Chiral Sequence2005

    • 著者名/発表者名
      Takanori Shibata, Kyoji Tsuchikama
    • 雑誌名

      Chemical Communication 2005

      ページ: 6017-6019

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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