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2005 年度 実績報告書

細胞機能を利用したο-結合型糖鎖の合成を可能にする糖鎖プライマーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17655080
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐藤 智典  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00162454)

キーワード糖鎖 / がん細胞 / 糖鎖抗原 / 糖鎖プライマー / O-グリカン / 形質転換 / 合成 / 糖転移酵素
研究概要

糖鎖プライマーとしてN-アセチルがラクトサミンとスレオニンが結合したGalNAcα-Thr-C12の大量合成法の確立を行った。その結果、大きなスケールでの合成が可能な11行程の新しい合成法を確立した。その糖鎖プライマーを用いて樹立された乳がん細胞へのプライマー投与を行ったところ数種類の糖鎖伸長生成物が検出された。得られた糖鎖伸長生成物の構造を質量分析測定(MALDI-TOF-MS/MS)により解析することで、sialyl-Tおよびsialyl-Tn型など多くのがん細胞で発現しているガン関連抗原の糖鎖であることが明らかとなった。これにより、糖鎖プライマー法を利用したムチン型糖鎖生合成経路のモニタリングが可能であることを示した。また、形質転換させた細胞への糖鎖プライマーの投与では、得られた糖鎖伸長生成物の発現パターンの変化が検出された。
また糖鎖構造の異なる糖鎖プライマーの合成を行った。親疎水バランスを考慮した分子設計を行い、糖鎖としてフコースを有する糖鎖プライマーの合成スキームを新たに作成した。その結果、フコースとアミノ酸を結合した新規の糖鎖プライマーを大量に合成できる手法の開発に成功した。この糖鎖プライマーを培養細胞と相互作用させたところ、細胞に取り込まれることが証明された。そこで、フコースの先に糖鎖を伸長する糖転移酵素を過発現した細胞の構築を目指して、糖転移酵素を組み替えた遺伝子の作製を行った。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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