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2005 年度 実績報告書

湿式法による次世代微細配線形成技術の構築およびデバイス応用

研究課題

研究課題/領域番号 17655087
研究機関早稲田大学

研究代表者

逢坂 哲彌  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20097249)

研究分担者 笹野 順司  早稲田大学, 材料技術研究所, 客員研究助手 (40398938)
キーワード自己組織化単分子膜 / 無電解めっき / ULSI / 拡散バリア層 / Pd触媒 / NiMoB合金 / 湿式プロセス
研究概要

我々は、これまでに自己組織化単分子膜(SAM)を形成した絶縁体基板上に、Pd触媒を付与することにより成膜した無電解NiBめっき膜が優れた銅拡散耐性を有していることを示したが、本検討では高融点金属であるMoの添加による熱安定性向上と、銅拡散防止特性の向上を期待し,無電解NiMoBめっき膜の作製および物性評価を行った.
以前の検討で用いた無電解NiBめっき浴に,MoO3を0-0.01mol・dm-3の範囲で添加することにより,金属光沢に優れた無電解NiMoBめっき膜の作製が可能になった.得られた無電解NiMoBめっき膜は、良好な密着性を示した.
MoO3濃度が無電解NiMoB膜の析出速度に及ぼす影響について調査したところ,MoO3濃度が0.002mol・dm-3までの範囲においては,MoO3濃度の増加に伴い,析出速度,比抵抗値ともに増加した.一方,0.002mol・dm-3以上の濃度においては,両者ともに減少する傾向が見られた.またMoO3濃度0.01mol・dm-3においては,無電解めっき反応が完全に抑制された.これらの無電解NiMoBめっき膜表面をFE-SEMにより観察したところ,MoO3が低濃度である場合には,核発生が優先的であるのに対し,高濃度では,核成長が優先的であることが示唆された.
得られた無電解NiMoBめっき膜は,以前までの無電解NiBめっき膜と比較し,結晶構造の熱安定性向上が確認された.本手法により得られた無電解MMoBめっき膜の膜厚40nmにおける拡散防止特性を評価したところ,アニール温度400℃においてもCuの拡散を防ぐ結果が得られ,優れた拡散防止特性を有していることが確認された.
以上より,本手法により作製された無電解NiMoBめっき膜は,将来の配線の微細化に対応し得る,拡散バリア層として優良な候補材料であることが示唆された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] All-wet fabrication process for ULSI interconnect technologies2005

    • 著者名/発表者名
      I.Matsuda, Y.Shacham-Diamand, T.Osaka
    • 雑誌名

      Electrochimica Acta 51

      ページ: 916

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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