研究課題/領域番号 |
17655089
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中澄 博行 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00109878)
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研究分担者 |
八木 繁幸 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (40275277)
兵藤 豊 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (40360044)
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キーワード | 機能性色素 / ロイコ色素 / 酸発生材 / 温度保証表示材 / 熱溶融 / 不可逆反応 / 液晶 |
研究概要 |
低温維持を保証する温度表示保証材の革新的な技術の確立をめざして、温度上昇により不可逆的に発色する示温表示材を機能性色素、液晶、顕色材等の機能性材料を用いて開発を行い、以下の結果が得られている。 1)示温保証表示材を構成する基本構成素材の検討を行い、中性担体に担持されたロイコ色素等の発色材成分と固体酸系担体を基本とする酸成分とする顕色材成分の2成分系とし、感熱層をそれぞれの基本構成素材にコーティングすることで、新規な温度保証表示材となることを見出した。 2)発色材素材成分と顕色材素材成分との種々の組み合わせを検討した結果から、発色材の色素成分としては、無色から発色するロイコ色素として、フタリド系ロイコ色素、フェノールフタレイン、色変化する着色成分としてpH指示薬であるメチルレッドが有効であることが判った。 3)中性担体成分としては、シリカゲル、活性アルミナ、酸化亜鉛、セライト、モンモリナイト等が有効であり、また、感熱部材は、液晶の代わりに必要な融点を示すエステル、エーテル、飽和脂肪族炭化水素類を選択することで示温表示材として有効成分となることを明らかにした。 4)液晶への色素ドープすることによる液晶相変化を検討するために、ネマティック液晶にヘリシティーが制御された亜鉛ビリノンを添加剤に用い、液晶の不斉誘起について検討した。キラル補助基にアルコールを用いるよりも、より高度にヘリシティー制御された亜鉛ビリノンほど、効率的にキラルネマティック相を誘起することがわかった。
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