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2006 年度 実績報告書

光触媒による痴呆症等の繊維化疾病の治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17655092
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

野坂 芳雄  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30134969)

キーワード光触媒 / 痴呆 / 生物物理 / 酵素 / 生体分子 / アミノ酸 / 疎水性相互作用
研究概要

酸化チタン(TiO_2)光触媒が紫外光を吸収して生成する電子と正孔がTiO_2表面の吸着水や酸素分子と反応すると、種々の活性種が生成する。これらの活性種は有機化合物を分解したり、細菌を死滅させたりするため、光触媒は現在広く環境浄化に利用されている。光触媒反応の医療への適用も進められつつあるが、それには生体関連物質への光触媒作用を分子レベルで解明する必要がある。カルシトニンはカルシウム調節ホルモンとして主に骨に作用し、骨吸収を抑制する働きをもつ。本研究は生理活性ペプチドであるヒトカルシトニンの触媒表面への吸着状態を検討し、光触媒作用による分解過程を解明することを目的とした。
本年度は次のような結果を得た,7種のアミノ酸の酸化チタンに対する吸着特性と光触媒特性をゼータポテンシャル測定とプロトンNMR測定から調べた。分解速度は,Phe<Ala<Asp<Trp<Asn<His<Serの順で高くなり,吸着した状態の酸化チタンの等電点が低いアミノ酸ほど分解されやすいことを見出した。ダイペプタイドである,Ala-Trpについても,吸着と光触媒分解の両方の検討を行った。Ala-Trpの分解速度はAlaより速く,また,Trpより遅いことがわかった。酸化チタンを焼成することで疎水的な結合が生じることがわかった。また,カルボキシル基が酸化チタンのターミナル水酸基部分に,アミノ基でブリッジ水酸基部分に吸着していることがわかった。しかし,しかし,触媒分解の速度が速いのは,Trpのインドイリル基により吸着した部分であることがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Photo-Oxidation Mechanism of L-Alanine in TiO_2 Photocatalytic Systems as Studied by Proton NMR Spectroscopy.2007

    • 著者名/発表者名
      Masami Matsushita, Trung H.Tran, Atsuko Y.Nosaka, Yoshio Nosaka
    • 雑誌名

      Catalysis Today 120

      ページ: 240-244

  • [雑誌論文] Effects of Thermal Treatments on the Recovery of Adsorbed Water and Photocatalytic Activities of TiO2 Photocatalytic Systems2006

    • 著者名/発表者名
      A.Y.Nosaka, J.Nishino, T.Fujiwara, T.Ikegami, H.Yagi, H.Akutsu, Y.Nosaka
    • 雑誌名

      J. Phys. Chem. B 110(16)

      ページ: 8380-8385

  • [雑誌論文] Adsorption and Photocatalytic Decomposition of Amino Acids in TiO_2 Photocatalytic Systems2006

    • 著者名/発表者名
      Trung H.Tran, Atsuko Y.Nosaka, Yoshio Nosaka
    • 雑誌名

      J. Phys. Chem. B 110(50)

      ページ: 25525-25531

  • [雑誌論文] Adsorption and Decomposition of a Dipeptide (Ala-Trp) in TiO_2 Photocatalytic Systems

    • 著者名/発表者名
      Trung H.Tran, Atsuko Y.Nosaka, Yoshio Nosaka
    • 雑誌名

      (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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