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2005 年度 実績報告書

半導体表面に調製したヘリックスペプチド自己組織化膜による光・電子機能の発現

研究課題

研究課題/領域番号 17655098
研究機関京都大学

研究代表者

木村 俊作  京都大学, 工学研究科, 教授 (80150324)

研究分担者 森田 智行  京都大学, 工学研究科, 助手 (20335194)
キーワードらせん形成ペプチド / 電子移動 / 分子デバイス / 半導体 / 自己組織化膜 / GaAs / 有機エレクトロニクス / ダイポール
研究概要

本研究では、規則的な周期構造と優れた自己組織化特性、それに加えて規則正しく配列したアミド基による高い電子伝達性と、ダイポールモーメントによる整流性を併せ持つヘリックスペプチドと、エレクトロニクス材料として実際に使用されている優れた電気特性を有する半導体材料との組み合わせにより、新規な機能性分子材料の創成を目指している。今回の研究では、半導体としてガリウム砒素(GaAs)を選択し、砒素-硫黄間の共有結合を利用して、ヘリックスペプチド分子をGaAs基板表面に自己組織化し、得られた自己組織化単分子膜のキャラクタリゼーションを行った。ヘリックスペプチドとしては、安定なαヘリックス構造をとりパッキングのよい膜を形成することで知られている、ロイシンとαアミノイソ酪酸との交互配列8量体、あるいは16量体を用いた。リンカー部位としてアセチルチオフェニル基をN末端に導入した。得られたヘリックスペプチドのエタノール溶液に、塩酸で酸化層を除去したGaAs基板を24時間浸漬し、洗浄と窒素ブローによる乾燥を行い、自己組織化膜を調製した。得られた膜について赤外スペクトル測定を行ったところ、ヘリックスペプチド分子は、基板法線方向から40度程度傾いた状態で、基板上に固定化されていることがわかった。またエリプソメトリーにより膜厚を測定したところ、それぞれの分子長と傾き角を考慮した理論値とよく一致していることがわかった。また、この膜厚は基板を溶媒中で超音波処理しても変化しないことを確かめた。以上の結果から、ヘリックスペプチドは共有結合により基板上に自己組織化されていることが明らかとなった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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