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2006 年度 実績報告書

金属ナノ結晶をドープしたカーボン薄膜の微視的構造と電気的・機械的性質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17656017
研究機関千葉工業大学

研究代表者

梅村 茂  千葉工業大学, 工学部, 教授 (70316800)

キーワードカーボン薄膜 / 金属ドープ / RFスパッタ / ナノ結晶 / 電気伝導度 / 耐摩耗性 / AFM
研究概要

カーボンマトリクス中に各種の貴金属および遷移金属のナノ結晶を分散させることによって、新たな機能性薄膜の創出をねらい,RFスパッタ装置を用いて,白金,ニッケル,ボロンをドープさせたカーボン薄膜を形成し,各種特性の評価より,以下の結果を得た.なお,ボロンについては,当初の計画外であったが,マトリクスであるカーボンの電気的・機械的性質の改質をねらい,検討試料に加えた.
1.白金ドープカーボン薄膜の特性:膜の比抵抗は白金ドープ濃度の増加とともに減少し,白金ドープ濃度26at.%のときに,比抵抗はノンドープ薄膜と比べて1桁減少した.また,AFMで評価したスクラッチ硬さでは,白金ドープ濃度が17at.%までは硬さの低下が見られなかったが,それ以上のドープ濃度では,スクラッチ硬さの大幅な低下が見られた.
2.ニッケルドープカーボン薄膜の特性:膜の比抵抗はニッケルドープ濃度を増加させてもほとんど変化しなかった.また,膜のスクラッチ硬さは,ニッケルドープ濃度が4at.%までは硬さの低下が見られなかったが,それ以上のドープ濃度では,スクラッチ硬さはニッケルドープ濃度の増加とともに低下した.
3.ボロンドープカーボン薄膜の特性:膜の比抵抗はボロンドープ濃度が2at.%のときに急激に増大し,その濃度以上では,比抵抗はドープ薄膜とともにゆるやかに増大した.また,スクラッチ硬さでは,ボロンドープ濃度が13at.%までは硬さの低下が見られなかったが,それ以上のドープ濃度では,スクラッチ硬さの低下が見られた.
以上のように,ドープ元素の違いにより,膜の比抵抗,硬さのドープ濃度依存性は大きく異なる結果となった.また,白金ドープカーボン薄膜およびボロンドープカーボン薄膜について,50mM-H_2SO_4中における電位窓特性の評価を行った.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Electrical and Tribological Characteristics of Metal-Doped Carbon Thin Films2007

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Umemura, Shinsuke Misu-Matsuhashi, Shigeru Hirono
    • 雑誌名

      IEICE Transaction on Electronics E90・7(未定)(印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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