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2007 年度 実績報告書

金属ナノ結晶をドープしたカーボン薄膜の微視的構造と電気的・機械的性質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17656017
研究機関千葉工業大学

研究代表者

梅村 茂  千葉工業大学, 工学部, 教授 (70316800)

キーワードカーボン薄膜 / 金属ドープ / RFスパッタ / シリコン / 比抵抗 / 耐摩耗性 / AFM
研究概要

カーボンマトリクス中に各種の貴金属および遷移金属のナノ結晶を分散させることによって、新たな機能性薄膜の創出をねらい,RFスパッタ装置を用いて,金,白金,シリコン,ボロン・窒素をドープさせたカーボン薄膜を形成し,各種特性の評価より,以下の結果を得た.なお,シリコン,ボロン・窒素はカーボンと共有結合を形成する元素であり,研究開始時点では計画外であったが,カーボンと固溶しない貴金属・遷移金属をドープしたときの膜の特性との対比,およびマトリクスであるカーボンの電気的・機械的性質の改質をねらい,検討試料に加えた.
(1)金ドープカーボン薄膜の特性:膜の比抵抗は金ドープ濃度の増加とともに減少した.AFMで評価したスクラッチ硬さでは,金ドープ濃度が増加するとともに耐摩耗性は低下した.(2)白金ドープカーボン薄膜の特性に対する熱処理の影響:白金ドープカーボン薄膜に対して,真空中および窒素フロー中で熱処理を行った。その結果,膜の比抵抗は真空中熱処理に比べ,窒素フロー中でより低温条件の熱処理で増加し,また,耐摩耗性は,真空中熱処理に比べ,窒素フロー中でより低温条件の熱処理で劣化した.(3)シリコンドープカーボン薄膜の特性:膜の比抵抗はシリコンドープ濃の増加とともに増加し,シリコンドープ濃度が30at.%で最大となって,そのドープ濃度以上では比抵抗は減少した.膜のスクラッチ硬さは,シリコンドープ濃度の変化に対してほとんど変化しなかった.これに対し,膜の密着性はシリコンドープ濃度依存性を示し,シリコンドープ濃度が30at.%で最も低下した.(4)ボロン・窒素ドープカーボン薄膜の特性:膜の比抵抗はボロンドープ濃度,窒素ドープ濃度が増加すると増大した.また,スクラッチ硬さは,窒素ドープのみでは大きな変化はなく,ボロンと窒素をドープすることで低下した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 白金-カーボン系薄膜の電気的・機械的性質に及ぼす熱処理の影響2007

    • 著者名/発表者名
      矢部 光範, 藤田 右馬, 山浦 司, 梅村 茂, 廣野 滋
    • 学会等名
      表面技術協会第116回講演大会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2007-09-18

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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