研究課題/領域番号 |
17656019
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
本久 順一 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (60212263)
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研究分担者 |
福井 孝志 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30240641)
原 真二郎 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (50374616)
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キーワード | 半導体ナノワイヤ / 単一光子光源 / 有機金属気相成長 / 選択成長 / ヘテロ構造 |
研究概要 |
平成17年度は、GaAs/InGaAsおよびInP/InAs系ナノワイヤを形成するとともに、形成された単一のナノワイヤの光学的特性を評価する技術を確立させるため、以下のような研究を行った。 まず、以下の手順により、InGaAs層を発光層として含むGaAsナノワイヤ構造をMOVPE選択成長技術を用いて作製し、その光学特性評価を行った。(1)電子ビームリソグラフィおよびウェットエッチングにより、円形の開口部を有するGaAs(111)Bマスク基板を作製、(2)MOVPE法により開口部に選択的にGaAs/InGaAs/GaAsを成長、(3)顕微PL法により、GaAs/InGaAsナノワイヤの発光特性の評価。この時、マスク開口部の間隔を3mmと、顕微PL法における励起レーザー光のスポットサイズよりも十分大きくすることにより、単一のナノワイヤの評価技術を確立した。この結果、作製されたナノワイヤが低温において非常に高い発光効率を示す等、良好な光学特性を示すことが彰かとなた。 次に、InP/InAs/InPマルチコアシェルヘテロ構造ナノワイヤの作製とその評価を試みた。GaAs系ナノワイヤと同様の手順により、InP(111)A基板上にInPナノワイヤ成長後、その側面に歪みを有するInAs層およびInPをMOVPE法により順次成長した。最適な成長条件のもと、側面に一様にInAs/InPが成長し、コアマルチシェルヘテロ構造のナノワイヤが作製された。そのナノワイヤを顕微PLにより評価した結果、側面に形成されたInAs量子井戸に対応する発光ピークが観測され、理論計算との良好な一致を確認した。
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