研究課題/領域番号 |
17656036
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坂 真澄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20158918)
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研究分担者 |
笹川 和彦 弘前大学, 理工学部, 助教授 (50250676)
燈明 泰成 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50374955)
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キーワード | ナノ材料 / メタリックナノワイヤ / エレクトロマイグレーション / 原子再配列 / ボトムアップ技術 |
研究概要 |
平成17年度は当初申請計画に基づき所定の研究を遂行した結果、下記事項を達成した。 1.原子の拡散と陽極への集約によるメタリックナノワイヤの創製 配線部と電流入力パッド部を直接的に接続させない場合には、電子は配線部から電流入力パッド部へ流れるが、拡散した配線原子は流出できないことを見い出した。これにより負の温度勾配や電流密度勾配の有無や大小に関わらず、配線部と電流入力パッド部との接合部および接合部付近において、拡散した配線原子を蓄積させることができ、原子の蓄積位置を配線陽極端部に制限することに成功した。 配線部と電流入力パッド部を直接的に接続させない方法として、配線部と電流入出力パッド部を異なる金属で形成することで拡散を拘束する方法と、試験片の陽極端部にスリットを導入し、配線部と電流入力パッド部を分断して電流を局所的に多種金属でバイパスさせる方法を考案・追求した結果、後者の方法において、アスペクト比(直径に対する長さの比)が100を超えるメタリックナノワイヤを創製することに成功した。 2.メタリックナノワイヤの電気的特性評価 基礎として、原子間力顕微鏡に、電気的特性を計測できる新たに構成の4探針プローブを導入して、極微領域の表面形状の画像と、導電率の両方を計測できる手法の開発に成功した。 以上、エレクトロマイグレーションによるヒロックの発生箇所を制限してメタリックナノワイヤなる有用な新素材を創製し、評価する基礎が開拓できた。
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