研究課題
本研究計画は、計測融合シミュレーションの一般理論の構築と、数値実験による検証の2つの研究項目よりなる。平成17年度は以下の研究を行った。1)計測融合シミュレーションの一般理論の構築の基礎として、計測融合シミュレーションの定式化を行った。非圧縮粘性流体を対象とし、ナビエ・ストークス式と圧力方程式を基礎式とする。速度場の測定結果と数値シミュレーション結果の差にゲイン行列を掛けてフィードバック入力を生成し、これをシミュレーションモデルに加えて、一般的な計測融合シミュレーションの表式を得た。この計測融合シミュレーションと実現象の基礎式の格子点上のサンプル値との差の時間変化を支配する誤差ダイナミクスの線形近似モデルを導出した。2)数値実験による計測融合シミュレーション理論の検証として、正方形管路内の発達乱流の問題について検討した。本研究で導出したフィードバック則を用いて、乱流場の再現性に関する知見を得た。すなわち、流れ場全体の速度誤差ベクトルをフィードバックすることにより、比較的広いフィードバックゲインの範囲で乱流場を再現することができた。また、速度の一部の成分、あるいは一部の格子点の情報をフィードバックする場合、流れに沿った方向にフィードバックの効果が持続することが明らかとなった。これらの知見は、超音波計測融合血流シミュレーションやハイブリッド風洞に応用することが可能であり、次年度に検討する予定である。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
Conference Proceedings of 8th U.S. National Congress on Computational Mechanics
ページ: 1
Proceedings of Mechanical Engineering Congress 8
ページ: 277
Proceedings of the Fifth International Symposium on Advanced Fluid information, AFI-2005
ページ: 36-39
原子力eye 51-8
ページ: 66-69
検査技術 11-2
ページ: 12-16