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2005 年度 実績報告書

N<O(Re^<9/4>)とする乱流DNSアルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17656066
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

森西 洋平  名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (40222351)

キーワード流体工学 / シミュレーション工学 / 計算物理 / 乱流 / DNS
研究概要

乱流の直接数値計算(DNS)は乱流モデル等を使用せずに流体運動の支配方程式を直接計算するものであり,実験に換わる乱流の解析手法として使用され始めている.しかし,乱流の最小スケールであるコルモゴロフのマイクロスケールηと流れ場の代表スケールLとの比が,次元解析からη/L〜O(Re^<-3/4>)と評価される(Reは流れ場のレイノルズ数)ので,乱流のDNSに必要な格子点数NがN〜O(Re^<9/4>)と制限されている.しかし,N〜O(Re^<9/4>)の制限は空間が均一な乱流で埋め尽くされている場合の条件である.レイノルズ数が比較的低い乱流の場合にはこの制限がそのまま適用されるが,高レイノルズ数乱流は間欠性を持ち,レイノルズ数の増加に伴う自由度(相関次元等)の増加が頭打ちになることが実験的に確認されている.この事実を利用し,非乱流の部分に対する計算負荷を下げることでN<O(Re^<9/4>)を達成する計算アルゴリズムを開発することが本研究の目的である.そこで,まず流れ場を乱流と非乱流部に分離する方法について調査した.乱流部において乱流の組織渦構造が存在することを利用する場合,乱流の組織渦構造の抽出に用いられるスカラー量として,速度勾配テンソルの第二不変量,圧力ヘシアン,渦度の絶対値が利用できる.次に,本研究に利用可能な空間離散化手法について調査した.局所的に空間解像度を上げるためには,非構造アダプティブ格子法やゾーナル格子が利用できる.これらに対する高次精度化にはB-スプライン法が利用可能である.また解の空間変化を考慮しながら格子解像度を調整できる第二世代ウエーブレット法が本研究の目的には有力である.これらの調査と並行して,提案するアルゴリズムを埋め込むための乱流の数値計算コードの作成を開始している.現在のところ,空間的に差分法,時間進行法として3次精度のルンゲ・クッタ法を使用した非圧縮性流体用のコードを作成している.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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