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2005 年度 実績報告書

三次元位置操作が可能な磁気浮上システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17656093
研究機関富山大学

研究代表者

大路 貴久  富山大学, 工学部, 助教授 (30334709)

研究分担者 山田 外史  金沢大学, 自然応用研究センター, 教授 (80019786)
作井 正昭  富山大学, 工学部, 教授 (70019222)
飴井 賢治  富山大学, 工学部, 助手 (50262499)
キーワード磁気浮上 / 長空隙 / 永久磁石 / 能動制御 / 三次元移動 / 非線形制御
研究概要

従来の磁気浮上技術は,機械要素の代替となり得る程の十分な支持性能(高支持剛性,ロバスト性)を目指しており,必然的に浮上時のギャップは狭く,漏れ磁束を低減し一定位置で安定となるよう設計されていた。本研究は上記の磁気浮上研究の発展経緯とは大きく異なり,広い空隙距離,広い制御範囲(制御方向へ上下動)を最優先するという逆転の発想に基づく磁気浮上技術であり,浮上体の三次元移動を可能にする磁気浮上システムの開発を最終目的としている。
本年度は浮上体を制御方向(上下方向)に非接触浮上移動させるシステムの開発,システム周辺の磁場変化の影響調査,線形・非線形の各補償器による浮上状態の確立,二次元移動装置の製作と浮上移動シミュレーションを実施した。具体的には,まず制御電磁石の設計として長空隙距離で磁気浮上を実現するための特殊な制御電磁石形状を提案し,ネオジ系永久磁石による主磁束と棒状電磁石による副磁束を利用し開磁路の制御電磁石を製作した。これにより比較的小型な電磁石で十分遠方まで磁束が行き届くことが磁場測定および解析により示された。また開磁路構成の影響と浮上性能の評価を行い,電磁石周辺に強制的に磁場歪みを与えた場合でも遠方の浮上体(球形磁石)は安定浮上を続け影響は小さいという結果を得た。浮上実験では,浮上体を制御電磁石の磁極より遠方約45mmでの安定浮上を確立し,上下約6mmの移動を実現した。使用した補償器は最適サーボ系とモデル追従型サーボ系でありいずれも線形補償器であったが,実際には可動範囲の増大に伴う非線形性を非線形補償器で制御することが望ましい。そこで現在,モデル規範型適応制御系,NN制御系での浮上シミュレーションおよび浮上実験を実施継続中である。また,二次元移動用のU字型制御電磁石を製作し,浮上シミュレーションと磁場測定の双方から浮上移動可能性と浮上移動エリアを調査している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] モデル追従型サーボ系を用い咋長空隙磁気浮上実験2006

    • 著者名/発表者名
      原 広明, 羽倉裕也, 大路貴久, 飴井賢治, 作井正昭
    • 雑誌名

      平成18年電気学会全国大会講演論文集 5

      ページ: 76

  • [雑誌論文] 棒状電磁石による長空隙磁気浮上の試み2005

    • 著者名/発表者名
      大路貴久, 渋谷 功, 飴井賢治, 作井正昭
    • 雑誌名

      日本AEM学会誌 13・4

      ページ: 334-339

  • [雑誌論文] ペン型磁気浮上装置における外部磁場の乱れによる浮上体への影響2005

    • 著者名/発表者名
      羽倉裕也, 大路貴久, 飴井賢治, 作井正昭
    • 雑誌名

      平成17年電気学会産業応用部門大会講演論文集 (CD)

      ページ: Y-30

  • [雑誌論文] ペン型電磁石による磁気浮上システムの外部磁路変化と浮上体の挙動2005

    • 著者名/発表者名
      羽倉裕也, 大路貴久, 飴井賢治, 作井正昭
    • 雑誌名

      平成17年度電気関係学会北陸支部連合大会講演論文集 (CD)

      ページ: A-63

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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