研究概要 |
1.センサノード方式評価環境の構築 複数の無線通信方式をソフトウェアにより変更できるセンサノードシステムの構成を検討し、上位設計ツール(MATLAB/Simulink)と下位設計ツール(System Generator)を用いて設計を行った。プログラムの書き換えにより、変調方式(ASK,FSK,PSK)の可変化を実現し、FPGA実機による評価も行った。その結果、回路規模やクロック数など、センサノードのリコンフィギュラブル化実現のための有用な知見を得た。 2.家庭内医療支援への応用 (1)ベッド上の患者のセンサをコードレス化するため、無線センサNi3の消費電力の低減化と複数ノードでの通信プロトコルの検討を行った。電力の1/3への低減、2m以下の距離でのパケットロスの防止が可能なことを確認した。 (2)手術中の医療器具の置き忘れを防止するため、RFIDを用いた医療機器の管理システムを開発し、有効性を確認した。磁性シールの導入により金属機器も認識できることを確認した。 (3)患者取り違いの防止のため、指静脈パターンリーダをデータベースとリンクし、生体認証による本人確認システムを開発した。ネットワーク経由で10000人までの本人確認が高速でできることを確認した。 (4)俳徊患者の事故を防ぐため、位置と動きを遠隔追跡し総合的に監視する方法を検討した。超音波無線センサによる患者の位置の計測を行う手法、加速度センサを用いた無線による高齢者の転倒検出システムを試作し、評価を行った。 3.センサノードの高信頼化 センサノードを構成するアナログ部品の故障箇所(解)を自動特定するアルゴリズムを検討した。二分法による再帰的区間分割による解の有無の判定法、最急勾配法と遺伝的アルゴリズムによる関数最小化法を評価した結果、両者の併用により安定的かつ効率的に解が求められることを確認した。
|