研究課題/領域番号 |
17656181
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90251470)
|
研究分担者 |
加藤 信介 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00142240)
黄 弘 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30376636)
|
キーワード | 省エネルギー / ライフサイクルバリュー評価 / ライフサイクルコスト / 仮想評価法 / 環境共生建築 |
研究概要 |
本研究では、いわゆるライフサイクルコストでは評価し得ない、建築における環境共生的手法や省エネルギー設備のもつ総合的な価値をライフサイクルバリューと定義するとともに、その内容を明らかにし、それをCVM(仮想評価法)により定量的評価する手法の開発を行うことを目的としている。 1.建築における環境共生手法・省エネルギー設備の価値の把握と整理 建築における環境共生手法・省エネルギー設備の価値には、いわゆる省エネルギー・省資源等のコストで計測可能な効果以外にどのようなものがあるかを調査し、その内容を分類・整理した。 ・CO2排出量低下による地球環境負荷削減効果・建設廃棄物低下による地球環境負荷削減効果 ・上水使用量低下による地球環境負荷削減効果・汚染物質排出低下による地域環境負荷削減効果 ・上記負荷削減による建築のイメージ向上効果・上記負荷削減による建築主の満足度向上効果 ・上記負荷削減による利用者の満足度向上効果 2.CVMによる建築における環境共生手法・省エネルギー設備の価値の定量的評価 CVM(仮想評価法)とは、アンケートなどを利用して環境が改善(あるいは破壊)されたときを仮想的に想定し、この環境改善(環境破壊)に対する支払意志額等を直接聞き出し、それをもとに環境資源の経済価値を評価する方法である。従って、本研究では、広く、建築主、建築利用者、建築設計者を対象に以下のようなアンケートを実施し、1で整理した価値の定量的評価を行った。 3.環境共生手法・省エネルギー設備のライフサイクルバリュー評価による導入促進 2で経済的に評価された定量的価値を建築の建設から廃棄までのライフサイクルコスト計算に組み込みライフサイクルバリューの評価を行った。またこれらの価値評価に、建築主や建築利用者の嗜好を組み合わせたAHP(階層分析法)を用いて、環境共生手法・省エネルギー設備の導入促進のための意思決定のための設計資料の整備を行った。
|