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2005 年度 実績報告書

亜酸化ケイ素選択放射膜の傾斜機能化による放射冷却特性の高効率化

研究課題

研究課題/領域番号 17656208
研究機関東北大学

研究代表者

後藤 孝  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60125549)

研究分担者 増本 博  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50209459)
木村 禎一  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10333882)
塗 溶  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80396506)
キーワード亜酸化ケイ素 / 選択放射膜 / 傾斜機能 / 放射冷却 / スパッタリング / オキシカーバイド / フーリエ変換赤外赤外分光法 / バンドギャップ
研究概要

本年度は、亜酸化ケイ素(SiO)ターゲットを用いたRFスパッタリング法によりSiO_x膜の作製を行った。得られた膜の成膜条件と、成膜速度、組成、構造および光学特性の評価を行った。
RF出力を100Wとし、スパッタリング圧力を0.1〜1.0Paに変化させたところ、成膜速度はスパッタリング圧力によらず、約3nm・min^<-1>でほぼ一定であった。スパッタリング圧力を0.5Paとし、RF出力を50〜200Wに変化させたところ、成膜速度はRF出力の増加に伴って直線的に増加する傾向にあり、1.2〜7.0nm・min^<-1>の範囲で制御可能であった。
得られた膜の高分解能透過電子顕微鏡観察およびX線回折図形からは、明瞭な回折パターンは観察されず、いずれの試料もアモルファス状態であることが確認された。
フーリエ変換赤外赤外分光法により、得られた膜からはSi-O-Si結合の変角振動モード、H-Si-O結合の変角振動モード、Si-O-Si結合の伸縮振動モード、Si-O-Si結合の伸縮振動モードの振動に起因するピークが観察された。1000cm^<-1>付近に観察されたSi-O-Si結合の伸縮振動モードの振動ピークはRF出力の減少に伴って高波数側へシフトしていた。このピークシフトは薄膜の組成の[O]/[Si]比と相関がありこのことからSiO_xの組成はRF出力の増加にともないx=1.53から0.90へ変化することが明かとなった。
膜の屈折率はx=1.53から0.90へ変化するにともない1.41から1.69へと変化した。その時の膜のバンドギャップは4.80から2.35eVへと変化した。
これらのデータを基に多層膜の設計をおこなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Plasma sputtering and opticla properties of Au/SiO2 nano-composite films2005

    • 著者名/発表者名
      B.-P.Zhang, L.-S.Jiao, H.Masumoto, T.Goto
    • 雑誌名

      Mater.Sci.Forum 475-479

      ページ: 1571-1574

  • [雑誌論文] シリコン亜酸化物(SiOx)膜のFGM化による放射冷却特性の向上2005

    • 著者名/発表者名
      後藤 孝
    • 雑誌名

      2004年度傾斜機能材料論文集

      ページ: 185-195

  • [雑誌論文] マグネトロンスパッタリング法により作製した傾斜機能亜酸化ケイ素膜の放射冷却特性2005

    • 著者名/発表者名
      後藤 孝, 宮崎英敏, 増本 博
    • 雑誌名

      粉体および粉末冶金 52・11

      ページ: 851-856

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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