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2006 年度 実績報告書

大気圧下での高電圧マイクロ放電を利用した局所還元に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17656238
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

小林 幹彦  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主席研究員 (90354167)

研究分担者 今野 武志  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主幹研究員 (50354171)
江頭 満  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主任研究員 (80354174)
井出 邦和  独立行政法人物質・材料研究機構, 材料ラボ, 主任研究員 (30370315)
キーワードプラズマ / 還元 / 放電 / アーク / グロー / トーチ / ナノ粒子
研究概要

大気中での放電プラズマを作る条件を実験的に調べた前年度の結果に基づいてプラズマトーチを試作し,Fe_2O_3ナノ粒子を使って還元実験を行った。
内径2mmの円筒形容器内の中央に外径660μmのタングステン針を保持して電極にし,これに垂直な300μmの小孔を持つ銅板を対向電極とした還元用トーチを試作した。タングステン対向電極と対向電極の距離を1mmとし,最大電流1mAの直流電源で10kVの電圧を印加して電極間で放電を起こさせた。放電開始後に,ナノ粒子をHeまたはHe+10%H_2のガスでタングステン針と同軸に,0.51/minで流す。対向電極の下部10mmの位置に基板を設置し,小孔から噴き出した粒子を捕集した。なお,還元トーチと粒子捕集用の基板は,不活性ガス雰囲気のガラス容器内に設置している。約30秒間,ガスに乗せて粒子を送ってから放電を止めて捕集用基板を取り出した。
ナノ粒子は基板上の直径1mm程度の円内に堆積しており,ガス流に乗って運ばれたことがわかった。直径0.3mmの小孔を通っており,プラズマ放電炎を通過しているはずである。光学顕微鏡観察により,HeおよびHe+10%H_2を使ったいずれの実験でも,赤っぽい原料のFe_2O_3ナノ粒子の一部に白いナノ粒子が観察された。基板に堆積した粒子は,ナノ粒子ではあるが10μm〜50μm程度に凝集しているものが大半である。しかし,白い粒子は数μm程度の小さいものが多い。白い粉末は原料のナノ粒子には見られないものであり,放電により部分的にせよ還元された可能性がある。しかし,細かく分散した粒子の一部が白く見えているに過ぎず,その割合は非常に低い。
これまでの研究では,プラズマトーチにより還元されたことは確認できなかった。確認のためには例えばSEMの試料室に直接移動できるチャンバーを取り付け,この中で還元をし,大気中に暴露することなく観察,組成分析を行えるようにする必要があると思われる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Application of probe manipulation to the fabrication of a smart probe2007

    • 著者名/発表者名
      Konno Takeshi
    • 雑誌名

      Journal of Advanced Science

      ページ: 9-9

  • [雑誌論文] プローブによる微粒子のマニピュレーションと接合2007

    • 著者名/発表者名
      今野武志
    • 雑誌名

      粉体工学会誌 4巻2号

      ページ: 94-100

  • [雑誌論文] 微粒子を分散したポリスチレン繊維2006

    • 著者名/発表者名
      小林幹彦
    • 雑誌名

      第1回バイオ・ナノテクノロジーシンポジウム予稿集 Vol.18 No.1&2

      ページ: 86-89

  • [雑誌論文] 微小放電接合法による接合強度の評価および接合強度に関する予加熱の影響2006

    • 著者名/発表者名
      江頭満
    • 雑誌名

      粉体工学会誌 Vol. 6172

      ページ: 11・1-11・8

  • [雑誌論文] Manipulation of fine objects by probes of the electrostatic chuck type2006

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Mikihiko
    • 雑誌名

      Journal of Advanced Science Vol.18 No.1&2

      ページ: 82-85

  • [雑誌論文] Manipulation by electrostatic force-assisted probes2006

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Mikihiko
    • 雑誌名

      Smart Structures and Materials 2006 : Smart Electronics, MEMS, BioMEMS, and Nanotechnology 43巻12号

      ページ: 897-905

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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