• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

反応生成物収率向上のための原料非定常フィードシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17656257
研究機関静岡大学

研究代表者

東 直人  静岡大学, 工学部, 教授 (50192464)

キーワード化学工業反応 / 収率向上 / 熱力学的平衡 / ブレークスルー / 触媒反応 / 非定常 / フィード反応 / システム設計
研究概要

化学工業反応における生成物収率の熱力学的ブレークスルーを目的として,2種類の反応原料物質を変則的に触媒上に供給し,反応に供する“非定常フィード反応"システムの構築と評価に関する研究を展開した。本年度は,下記の2点に関する事項について研究を行い,本システムが様々な触媒反応に応用できることを明らかにした。
1.非定常フィード反応システム装置と制御ソフトウェアの改良-原料ガスの導入機構に改良を加え多様な反応ガス,ガス切り替え間隔の短時間化(10秒単位)を行うとともに,質量分析装置を用いた気体成分検出器評価手法の確立を行った。
2.非定常フィード反応システムの展開-一酸化窒素と酸素との触媒(アルミナ担持白金触媒)反応について,非定常フィード反応システムが有効に適用できるか否かについて検証を行った。ここでは速度論的な解明により,反応は一酸化窒素濃度に1次,酸素濃度に0.5次で進行していることを明らかにした。また,反応は一酸化窒素の触媒表面上への吸着律速で進行し,一酸化窒素と酸素とを分離し非定常的に触媒上で反応させることにより,150〜450℃の反応温度範囲において定常的な反応と比べ転化率が向上することを明らかにした。非定常フィード反応システムにおいて,反応収率を最大にするための条件について様々な検討を行った結果,350℃,10秒という短時間の原料ガス供給の切り替え動作がこの反応に対しては極めて有効であることが分かった。
本研究で開発した非定常フィード反応システムは,省エネルギー,高効率化の観点より今後推進すべき反応手法の一つであるが,反応収率を最大にするための原料供給条件の最適化に時間を要し,実用化に際しては今後さらなる検討が必要であることも明らかとなった。

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi